２７話 ページ28
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早く帰って寝たいという糸野の願望も虚しく、公安メンバーは今、逃走者の追跡をしている。
事前の情報とは異なり、核となる幹部が4人いたのだ。これだけでは何ら苦労はしないのだが、相手側に逃走車両の用意があったことはこちら側としては誤算である。
おかげと言ってはなんだが、光個性を持った奴を除いた3人の幹部の逃走を許してしまったのだ。
『用意周到だな、褒めてやろう』
沢村｢何抜かしてんだよッ、早く追うぞ！｣
『沢村さんは車で追って。私は先回りする』
そう言った糸野は個性を使い、指先から出した糸を電柱に巻き付け空間を駆け抜けるように移動し始めた。
それを見た沢村も急いで車に乗り込む。
沢村｢(あの様子だと俺が急ぐ必要はなさそうだがな)｣
いつにも増して気合いが入っている糸野を見て、ゆっくりとバックミラーを調節した。
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時間も時間だからか車通りはほとんど無く、飛び抜けたスピードで走っている逃走車両が素晴らしく目立った。
おかげで車の音がとても響き、簡単に先回りすることが出来た糸野は、逃走車両が通るであろう道路の真ん中に仁王立ちしている。
しばらくすると、思った通り敵が乗っている逃走車両がこちらへ向かってくるのが見えた。
｢ぉぃぉいおいおい！！あのガキ道路の真ん中で突っ立ってんぞッ！！？｣
｢あいつ俺らのアジトを襲ったやつだぞ！！｣
｢轢いちまえッ！！！ガキが調子乗るんじゃねェッてな！！！｣
さらにアクセルを踏み込んだその車は、100km/hをも超えるスピードで糸野のいる方へと前進してくる。
それを見た糸野は死んだような目のまま口角を上げ、静かに指先を軽く弾いた。
｢うおッ、！！｣
糸野が指を弾いた瞬間に、敵が乗っている車は空中に宙ぶらりんの状態になった。
何が起きたのか分からない敵達は急な衝撃を受け、気絶しているものや口を開いたまま閉じることができないもの、目を見開いたものに分かれる。
『私の個性よ。馬鹿みたいに突っ込んできてくれて助かったわ』
車の中で空中にいる敵たちの真下まで来た糸野はポケットに手を突っ込んだまま気怠そうに上を見上げ話しかける。
その声にハッとさせられた敵の一人がドアを開けようとするも外側から押し込められるよう力がかかっていて開けられない。
｢チッ、なんなんだよこれっ！！｣
『糸よ』
｢あ？｣
訳が分からない敵は眉をひそめる。
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坊ちゃん団子 - ひながきさん» もちろんですぅ！糸野かっこいーですね！！ (2023年1月8日 20時) (
レス) @page27 id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 坊ちゃん団子さん» ありがとうございます！のろま更新ですが待っていただけると嬉しいです！ (2023年1月7日 17時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
坊ちゃん団子 - 大好きです！！応援してます！ (2023年1月6日 8時) (レス) id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 推しの財布さん» 夢主っぽくない夢主ですが、今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2022年11月29日 19時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - これはお咲さんさん» うわぁ！ありがとうございます！ (2022年11月29日 19時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひながき | 作成日時：2022年11月14日 18時
