もらえない本命チョコ ページ36
◆◇◆ 太輔・side ◆◇◆
ガチャ。
「… ふぅ〜〜… 緊張した〜〜〜!!はぁ〜〜〜… 」
受話器を置き大きな溜め息。
「ぷっ!可愛い〜 太輔」
渉がくすくす笑っていた。
「うるせぇ!何とでも言え!笑え!!」
もう俺にはあとがない。
あのチケットにかけるしかなかった。
「今日は鍋だからな〜♪」
ふんだ!!
「あの… 藤ヶ谷さん、横尾さん」
ん?
ゾロゾロとまぁ…
「恒例の… バレンタインです!!」
女子社員が俺たちにチョコレートをくれに来ていた。
「さんきゅ♪」
あっという間に机の上がチョコだらけ。
しかし… すげー派手だな今年のは…
1個がデカいし…
「いいなぁ〜 これって本命チョコだろ?」
係長たちが覗きにきていた。
「いや、義理っすよ」
たぶん。
「バカ言え!義理ってのはこういうのを言うんだ!!」
へっ!?
バーンと見せてくれてチョコレート。
「ち、チロルだ!!あはははは!!」
係長の可愛いーー!!
「笑うな!!」
課はバレンタインで大盛り上がりだった。
ギシッ。
椅子に体重をかけ天井を仰いだ。
「本命ほしいなぁ… 」
Aからのが欲しい。
「今年はダメだな」
こんなにワクワクしないバレンタインは初めてだった。
「ほ〜ら、仕事しろ!」
渉が俺のおでこをペチッと叩いた。
いてぇ…
でも、おでこより心が痛い…
「はぁ… 頑張ろ… 」
その後 俺は黙々と仕事した。
そして就業時間の6時。
「本日は、ノー残業デーです!速やかに上がってくださーーい!」
はいはい… 帰りますよーだ。
「藤!外線3番!」
え?
こんな時間に?誰だ?
「はい、お電話代わりました。藤ヶ谷です」
お得意様からだった。
「え?そうなんですか?わかりました。行きます!では、10分後にスタバで」
うえぇ〜〜 仕事になっちまったーー!
「係長!例の企画の返事がもらえるそうなので 俺、今から行ってきます。そのまま直帰でいいですか?」
係長は仕方がないなの顔。
「渉、先に帰っててくれ」
渉が頷いた。
俺は慌てて待ち合わせのスタバに向かった。
「えっと… あ!いたいた!」
指定の席にいた。
「お待たせしました」
早速 商談が始まった。
カタッ。
ん?
視線… ?
「え… 」
うそ…
「どうかされました?」
はっ!!
「いえ、何でもありません… では… このデザインで… 」
お得様の向こう… 驚くことに…
なぜか Aがちょこんと座っていた。
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亀猫(プロフ) - erika2910さん» erika2910さん、こんにちは。メッセージ欄にお返事してます。ご確認ください。コメントありがとうございました(*^▽^*) (2023年4月5日 9時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
erika2910(プロフ) - 亀猫さんこんばんは、続き読ませて頂きたいです。パスワード教えて下さいm(_ _)mお願いします。 (2023年4月4日 0時) (レス) @page50 id: 47d6a17890 (このIDを非表示/違反報告)
まさえ(プロフ) - 亀猫さんありがとうございます(๑˃̵ᴗ˂̵) 続きを見るのが楽しみです♡ (2022年8月16日 17時) (レス) id: 8520b1feca (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - まさえさん» まさえさん、おはようございます(*^▽^*) メッセージの方へ、パスワードを発行してあります。ご確認ください。ありがとうございました(*'ω'*) (2022年8月16日 5時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
まさえ(プロフ) - パート2を見たいのですが、パスワードがかかって見れません! 教えていただきたいです! よろしくお願いします。 (2022年8月16日 0時) (レス) @page50 id: 8520b1feca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2014年2月11日 17時