15．付き合う、付き合わない ページ21
聖奈ねえに隠し事をしていたことを気まずく思いながら、タクシーの後部座席に背中を預ける。
「聖奈ねえ…あの」
「言わなくていいよ」
いつもの、柔らかな声が落ちる。目が合った彼女はふんわりと微笑んでいた。
「…Aと勇次郎くんの２人が決めたことだから、私は何も言わないよ。話せるようになったら教えて欲しいけど！」
「聖奈ねえ…」
「でも…萌奈は怒るかもね」
「う」
いたずらっ子みたいにふざけた顔の聖奈ねえに笑い返した時、スマホが震えた。
萌奈ねぇA!
萌奈あいつと付き合ってたって本当!!??
(あはは…)
「Aがあんな奴と付き合っていたなんて…」
「…ごめん、萌奈。ずっと黙ってて」
予想通り萌奈にも伝わっていた。電話をした時に聖奈ねえのようすがほわほわ？していたとか何とかで、萌奈にバレたそうだ。
帰宅すると膨れっ面の双子が立っていた。その顔も可愛いねと言ったら「嬉しいけど今はその話じゃない！」と火に油を注いでしまった。
「昔の話だから！もう付き合ってないから」
「それはそうだけど…Aのこーんな可愛い顔を独り占めしてたなんて…」
「もー萌奈！やめてよ〜」
頬を包み込む彼女の手を押しのけて反撃しようとする前に萌奈がその動作をやめた。
「……これからは、付き合わないの？」
その言葉にドキリとする。
「……………うん」
「Aが良いならそれで終わり！で良いんだけどさ……A、これからどうしたいの？」
大きくて混じり気のない瞳を前にすると、つい本音が出てしまいそうになる。
私は、染谷くんと……勇次郎と＿＿＿＿
すっかり見慣れてしまった…はずのライブ衣装姿の彼と柴崎くん、そして他のメンバーが深刻な表情で時計を見つめている。
これは、しばらくした日のこと。
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ほたる(プロフ) - 奈津さん» ありがとうございます！出来上がり次第、更新します！ (9月20日 6時) (
レス) id: 858ad6cafb (このIDを非表示/違反報告)
奈津(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、更新楽しみに待ってます！！ (9月19日 22時) (レス) @page4 id: 1b362c8584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2023年8月22日 17時
