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テレビを消した部屋は、エアコンが動く音だけが響いてる。





言おう、と思って来たけど言葉は考えてなかった。







「はよ言えや」


「うん…なんて言ったら良いのか考えてる」


「決めてこいや」


「ね、ほんとだよね」








目が合ってお互い苦笑い。



ていうか、分かるでしょ?どんな答えなのか。






まさかお断りしようとしてる人が、わざわさ部屋上がり込んでお弁当食べるとかありえない。









「……じれったいなぁ。

じゃあ、俺からもう一回言うわ。





好きです。付き合ってください。






……だから、もう早く息の根止めてください」







対面に正座した状態で、重岡くんはそう言って頭を下げた。








息の根…


って、重岡くんは断られると思ってるんだ。








「お願いします」







負けじと、私も頭を下げた。






「え?」


「え?って…お願いします」


「いや。違うやろ?」


「違わない。

…私も、重岡くんが好きだから…
だから、よろしくお願いします」







信じられないって言いたげな顔をしてる。







「重岡くん、ちょっと立って」


「お、おぉ…」


「…お邪魔しますっ」







そっと、重岡くんの胸に抱きついた。




胸がドキドキしてるのが伝わって来る。







「ほんまに言ってるん…?」


「うん、本当」


「ドッキリちゃうん?」


「違う。大好き」


「…俺は選ばれないって思ってた…」








耳元で呟いて、重岡くんの腕が私の背中に回された。

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ひろちゃん(プロフ) - 何回読んでもいいお話( ; ; )占ツクで散々色んなの読んできてどれも素敵だったけど、ほんとにほんとにこの作品が一番大好きです(>_<)物語も綺麗でほんとに大好きな作品です!これからもたくさん書いてください!ほんとにファンです!! (2019年1月4日 1時) (レス) id: b3980d9be3 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 恋夏さん» コメントありがとうございます^_^読み手の方に少しでも喜んで頂けた作品になり、とても嬉しく思います。最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年10月3日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - green songさん» お返事が遅くなり申し訳ありません(;o;)久しぶりに自分で読み返してみて、改めて重岡くんみたいな人が側にいたら良いのに…と自画自賛してしまいました笑。拙い文章でしたが、喜んで頂けて嬉しいです。最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年10月3日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - 最後本気で号泣してました!とてもいいお話でした。最高です! (2018年10月1日 22時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
green song - とてもいいお話でキュンとしました!!また読み返したくなるお話です!また素敵なお話をお願いします!! (2018年3月28日 12時) (レス) id: 702ccfe687 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2018年3月11日 10時

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