アンジュ・エ・デモン

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普段は、同期の子何人かと社食へ行く事が多いけど





百合おはよ。いきなりだけどさ、今日のランチは2人で外行こう





そんなLINEが朝に来たから、百合と2人で会社の近くあるカフェに来た。







「ごめんね、いきなり外誘って」



「ううん、社食メニューも飽きて来たし。私ハンバーグにしよっかなー…百合は？」



「私も同じ。注文しちゃお」







ちょうど、私も百合に流星くんの話を事細かにしたかったからちょうど良い。

さらっとしか出来てなくて、物足りなかったんだ。






あのデート以来、数は多く無いけどほぼ毎日LINEを交換してる。


今日は雨だね、とか他愛無い事ばかりだけど凄く幸せ。




って話をしたいのに、百合は難しい顔をしてて凄く何か言いたそう。







「どうしたの？何かあった？」



「…タレコミが来たんだよね」



「タレコミ？なんの？」



「Aの部屋から、重岡くんが出て行くの見たっていう。

しかも、朝早く。だから、なんでかなーー？と思って」



「へっ！？え、だ、誰が？誰が見たの？」







ついに目撃者現るだ。

社宅だしいつかは誰かに見られると思ってたけど

飯炊き任期を残すところあと3日まできて、意外とバレないじゃんと気を抜いてた。







「その動揺からするとガチなんだね。

知らなかった。教えてよ重岡くんと付き合ってるなら」




「ううん、違う付き合ってない！私のリアコ枠は藤井さん！」




「いや、でも朝出てくるのは確実クロでしょ…」




「見間違いなんじゃ…？」




「何度も見てるらしいよ。

ね、別にダメな事してるわけじゃないし、隠さないで欲しいんだけど」








万事休すか。


だけど、お弁当を作ってる理由は言えない。

それだけは誤魔化さなくちゃ。








「分かった、話すよ。


付き合って無いのも、お弁当作ってるのは本当。

一人暮らしが初めてだ食生活偏りそうで、せめてお昼ご飯くらい外食やめたかったんだって。


だから頼まれたの。もちろん、材料費もらってるよ？私も自分の分作れてるし、軽いバイトみたいな感じになってる」








瞬時に思いついた嘘にしては上出来かな？



百合の見透かすみたいな視線から頑張って反らさないようにした。

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