Blue Lagoon ２

68 みっくん・side ページ17

店に入って、高嗣の嫁さんのいるテラスへ向かうと、Aと藤ヶ谷くんが楽しそうに話してた。




このツーショット、微妙にムカつく。

同じ年だからってそんなに仲良しにならなくてもいいのに。





「アネキ！何で言わねーんだよ、みっくんがいるって！」



「あー…。別に、いきなり再会した方が有り難みあるかなって」



「別に聞いてたって有り難いわ！………それより…その…イケメンは…？」



「藤ヶ谷さん。この町の人だよ」



「はじめまして、藤ヶ谷です」



「あ…どーも、弟の高嗣です。姉がお世話になってます…」



「あはは、どーも。ねーちゃんのお世話してます」



「ちょっと！」




なんだよ、この二人のこの空気は。
もうすぐ付き合う五秒前みたいじゃん。




「高嗣、あっち？嫁さん」



「あ、うん。麻友ー」




呼ばれて振り返った、テラスの日陰になってる席に座ってた女性が振り返る。

透き通るみたいな色白。素直に綺麗だって思った。




「幼馴染みの北山くん。ガキの頃近所に住んでてよく遊んでたんだ。



みっくん、嫁さんの麻友。今妊娠７ヶ月！絶賛安定期。あ、安定期とか分かる？」



「知ってるわ、それくらい。はじめまして、北山です」



「はじめまして、麻友と申します」





嫁さん、ってことはさっきのギャルの妹だよな。
かなりキャラ違うのな。





「みっくんも結婚してんの？安定期とかわかるなら」



「いや。でも、一応勉強はしたからな」



「勉強？保健体育？もー、そんな話しか聞いてないんだなぁ〜」





ニヤニヤからかうみたいに、昔と変わらない感じで絡んでる。




「違うわ。あのさ、俺一応医師なわけ。だから一通りの事は習うし」



「えっ。医師なのっ！？みっくんが？」



「嘘じゃねーよ。あ、医師っつっても歯医者だけどな」



「えー…意外。ちょっとびっくり…」




確かにあの頃の俺しか知らなかったら驚くよな。





「へー。お兄さん歯医者なんだぁ。カッコいいね〜」



「あ…どうも…」



「Aさんの横のお兄さんもかっこいいしさぁ〜。こんなカッコいい人に囲まれてたら、結婚したくなくなっちゃうよねぇ？」



「ちょっと、お姉ちゃん！」





いつのまにかギャルとその子供たちも店の中に来てた。

そして、その言葉にAが固まる。

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