39 みっくん・side ページ39
「来ちゃった♪」
「来ちゃった♪じゃなくてさ。
不法侵入だけど。どーやって入った?」
「一階に大家さん住んでるって言ってたじゃない。
さすがド田舎だよね、姉ですって言って菓子折り渡したら一発で開けてくれたけど」
「…じーさん…頼むわ…」
そうだ。昔部屋に来た時、ここに大家さん住んでるんだよねって何気無く話したな。
今度大家のじーさんに話さなきゃ。
このご時世、軽々と鍵開けちゃダメだって。
「…で、何。何か用事?」
「冷たいこと言わないでよ。
別れるの撤回したくてワザワザ来たんだよ?
宏光、何かあったの?」
「別に…。ただ、俺もいい年だから、いつまでも不毛な恋愛してる場合じゃないなって目が覚めただけ。
深雪もだろ?万が一バレたりして、拗れたら嫌だろ」
「まー…ねぇ。
でもいきなりだったから、ちょっと寂しかったよ?
私たち遠距離だし、良い関係築けてたんだと思ってたんだけどな」
深雪は俺の3つ年上。
結婚してからは専業主婦だけど、もともとはやり手の営業だったらしくて、口では俺も勝てなかったりする。
「…ごめん。俺まともな恋愛したいんだって」
そんな深雪に対して、こんなセリフしか出てこないとか呆れる。
もちろん、深雪もヤレヤレみたいな感じの顔をしてる。
「宏光の口からまともな恋愛したいとか、そんな言葉聞くとは思わなかった。
他に見つけた?都合の良い女の子。
それなら仕方ないかなー…距離と、婚姻関係には勝てないしね」
「…それでいいからさ、もう2度と来ないで。連絡も止めよ。お互いのためにならないから」
「ふふ、宏光が真人間みたいな事言ってるー笑える。
…隣に住んでる子?もしかして、新しいお相手」
そう言われて、今まで極力感情とか出さないようにしてたのに、思わず顔に出してしまったのかもしれない。
「あ、ビンゴだ。なーんだ、お隣なんて随分手軽なセ フレなのね」
深雪の挑発に乗ったら負け。
ぐっと拳を握りしめた。
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siori(プロフ) - ずっと拝読しておりました(*^-^*)四年前の恋は運命の恋だと思ってた。ってみっくんsideで書いてあったので、もしや……って思ってたんですけど、それが踏み切れない原因なんですね。切ないっ(>_<)うまくいきますようにっ。ドキドキしてますっ! (2017年3月23日 23時) (レス) id: 3917e78ca0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ★mmiioo★さん» お待たせしました!わったーです(o^−^o)わたたいと主人公のドリカム状態開始です←古いですね笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - Mayさん» 深雪は人は見かけによらずを地でいくタイプです!主人公ちゃんの心を掻き回してもらったので、みっくんに頑張って鎮静化してもらいましょう♪ それにしても、我ながら今回のガヤさんのキャラかっこいい…笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - ついにわったー登場♪ (2017年3月22日 20時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - 太輔さん、空気読めてさすが〜☆深雪さんはある意味すごいですね、人妻は恐いものがなくなるからなぁ…早く誤解をといてほしいですねー(>_<) (2017年3月21日 21時) (レス) id: 8902c267d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2017年3月5日 22時