Blue Lagoon

37 みっくん・side ページ37

おそるおそる、でもなるべく軽く泣いてるお姉さんにベランダ越しに声をかけた。





ピーピー泣いてた声は俺のおかげかピタって止まって、それでもなかなか返事は無い。

ま、その内気づくだろうとベランダで様子を伺ってると、ハンガーを持って登場した、俺の三ヶ月限定のお隣さん。





「ひぇっ…！！！」





海の町だから、年頃の女の子もどんなに気を付けてても殆どの子が小麦色の肌をしてる。

でも、お姉さんは夜でも分かるくらい色白で、一言で言うとタイプって直感で思った。





お姉さんは俺を見て怪訝そうな、何か言いたそうな顔してる。

そして、





「…みっくん？」






え、知り合い？俺分かんない。

つか、どっかで出会ってるなら自分から声かけてるし絶対。





だからわけ分かんなかったけど、20年前に近所に住んでた幼馴染みのAだって知って、色んなことがフラッシュバックした。







お世辞にも当時は可愛いくは無かったし、俺よりたくましいというか、太ましいというか…






女って、やっぱり化けるんだな。





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別にやましいことか特に無い。




ただ懐かしくて、幼馴染みが好みな感じに成長してたのも嬉しくてテンションは右肩上がり。





深雪との付き合いは止める気は今のところ無いけど、隣にAが越してきたことで、会いたいとか顔が見たいとか考える時間は激減していた。






ある日、休診日にたまには朝食を食べに行こうとAの働く海の家へ向かう。


そこで目に飛び込んできたのは、楽しそうに話してるAと藤ヶ谷くんだった。

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