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車をまた走らせて、私の東京で住んでるアパートに着いた。
近くのコインパーキングに車を停めて、一緒に部屋に入るとモワーッって暖かい空気。
「暑ーい!換気ーっ」
「お邪魔しまーす」
しばらく放置してた部屋だから、まず部屋のあらゆる所の窓とドアを開けて空気を入れ換える。
「へー…ここがAの本宅かぁ。まぁ、ソコソコだな」
「そりゃ、しがないOLでしたからね。
みっくんこそどうして医者なのに、あんな普通のアパートに住んでるの?もっと良いとこ住めるでしょ、さっきお金ならあるって言ってたし」
「別に寝に帰るだけの部屋だし、勿体なくね?あんまり部屋には拘らないんだよね、昔から」
「ふーん…」
所在なさげなみっくんはとりあえずソファーに座っててもらって、夜中に掃除機はかけられないからクイックルワイパーで床をふきふき。
「なーんかさ、嫁さんみたいだな、A」
「何言ってンの、旦那さんなら手伝ってよね!」
「旦那じゃないから、眺めてるわ。んふふ、しっかりやれよー」
みっくんの深く考えずに発してるであろう言葉に、いちいちドキドキしたりする。
ほら、今だって。嫁さんみたいだな、とかさ…
「よし、終わった!エアコンつけよっかー」
エアコンのお陰で部屋は快適になって、順番にシャワーに入って、結局夜中の2時くらいにったからもう眠たい。
「みっくん、おやすみー…」
「えっ!?寝るの?」
「うん、眠たいよー…」
ベッドのすぐ近くにあるソファーで好きな人が寝てるなんて、意識するとドキドキして目が冴えちゃう。
だから、さっさと寝ちゃえ。そう思ったのに、みっくんは寝かせてくれない。
「だめだって。Aの話も聞かせろって、さっき約束しただろ」
「えー…何が聞きたいのぉ?」
「…色々。20年ぶりだぜ?聞きたいよ、色々Aのこと」
この人は、確信犯なのか天然なのかどっちなんだろう。
そんなこと言われて、少しも期待するなって言う方が無理なんだからね。
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siori(プロフ) - ずっと拝読しておりました(*^-^*)四年前の恋は運命の恋だと思ってた。ってみっくんsideで書いてあったので、もしや……って思ってたんですけど、それが踏み切れない原因なんですね。切ないっ(>_<)うまくいきますようにっ。ドキドキしてますっ! (2017年3月23日 23時) (レス) id: 3917e78ca0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ★mmiioo★さん» お待たせしました!わったーです(o^−^o)わたたいと主人公のドリカム状態開始です←古いですね笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - Mayさん» 深雪は人は見かけによらずを地でいくタイプです!主人公ちゃんの心を掻き回してもらったので、みっくんに頑張って鎮静化してもらいましょう♪ それにしても、我ながら今回のガヤさんのキャラかっこいい…笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - ついにわったー登場♪ (2017年3月22日 20時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - 太輔さん、空気読めてさすが〜☆深雪さんはある意味すごいですね、人妻は恐いものがなくなるからなぁ…早く誤解をといてほしいですねー(>_<) (2017年3月21日 21時) (レス) id: 8902c267d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2017年3月5日 22時