Blue Lagoon

26 ページ26

車に乗る前に、24時間営業のディスカウントショップへ。
みっくんはうちで使う着替えとか、飲み物や朝ごはんを買ってくれた。





「何か欲しいものないの？」



「んー…また明日の夕方にはあっち戻るし、食べ物とかもこれだけあれば充分だよ」




「じゃなくて、泊めて貰うからさー。何か欲しい物あれば買ってあげるのに」




「…成金め」




「んはは、何とでも言え〜」





でも結局欲しいものは見つからなくて、必要なものだけ買ってお店を出た。





「もう少し、ワガママに生きれば？」





車の中でみっくんから言われた。





「別に…普通だけど」



「そう？昔から、お前あーしたい、こーしたい、あれ欲しいとかゴネたりしてなかったじゃん。


大人になっても変わらないんだなって思った」



「…じゃ、今度何か買ってもらう！理由も無くなんて無理だよ。彼女とかでも無いし…」




「…深雪ってんだけどさ、彼女。何にもプレゼントさせてくれないんだわ。


だから、俺もお金貯まっちゃって仕方ないんだよね〜」




おちゃらけた感じに言うけど、運転する横顔が寂しそう。

ダメだ、泣きそう。切なすぎ。
プレゼントもさせてくれない彼女とか、付き合ってて幸せなの？

みっくんの形跡を残さない為なのかな。




「みっくん、私部屋に飾る可愛い物が欲しい」



「はい？ンだよ、超アバウトだな。逆にムズいわ」



「…この夏の、思い出みたいな…」





今年の夏を、みっくんの側で過ごせたって思い出せるもの。

多分、一生の宝物になると思う。





「わかった。何か見つけたら買ってやるよ」



「うん！」





あんな悲しい顔をさせる恋愛なんか、止めちゃえばいいのに。

認めないようにしよう。そう思ってたけど、やっぱりそれは無理みたい。





私、みっくんの事がやっぱり好き。

27→←25

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す