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彼女がいるって分かってたけど、まさか不倫とは思わなかった。
でも、あの初めて一緒に海に行った時いきなりかかってきた電話1つで会いに行くって決めたんだから、みっくんは好きなんだよね?きっと。認めたくないだけで。
「みっくん…頑張ってね。応援するから!」
「…は?」
「だから、応援するから!憂さ晴らししたい時は、付き合うから!
せっかく再会した幼馴染みだしさ、もっと頼ってよ!」
わざとらしく、ガッツポーズなんかしちゃったりして。
絶対みっくん呆れてる。何言ってんの?コイツって。
黙っちゃったみっくんだけど、ふわって笑って、頭をぽんぽんってしてきた。
「ん、ありがと。幼馴染みだった頃とは似ても似つかないけどなー。
もっとコロンコロンで毬みたいで可愛かったのに、今ガリガリじゃん」
「ダイエットしたの!コンプレックスだったんだから…。
それにガリガリって程じゃないし」
ガリガリなんかじゃないし。普通に人並み。
そりゃ、長崎にいた頃より全然痩せてるけど。
「ま、今度聞かせてよ。何で仕事辞めたのとか、ダイエットした理由とか。
俺に喋らせたんだから、Aもぶっちゃけろよー。
…そろそろ帰るな、日付変わっちゃったし。送るわ」
時計を見たら、いつのまにか12時を越えてた。
それにも驚いたけど、今から海の町に帰ったら2時過ぎちゃうんじゃない?
「みっくん、うち泊まる?」
「え…いや、それはさすがにマズい…でしょ」
「なんで?高嗣がよくみっくんの家にお泊まりしてたじゃん。
ソファーあるから、どっちかがそこで寝れば別に」
「…でもなー…」
「大丈夫だよ、幼馴染みなんだから。変な感じになったら、一緒に高嗣の事思い出そ!」
昔、みっくんのお誕生日に勝手に部屋に上がって、大きな段ボールに隠れて帰ってきたら飛び出すドッキリしたこととか、海岸に落ちてた謎のココナッツ拾って食べて、お腹壊して救急車とか、武勇伝いっぱい。
「ほんっと、あいつはぶっ飛びだったわ」
「ね。それが、今じゃ妻子アリの持ち家アリだからねー…。人生わかんないよ」
駐車場まで歩いてる途中で、みっくんが大あくび。
それをマジマジと見つめる私に気づいて、やっと折れてくれた。
「分かった。じゃ、泊めてもらおっかな」
別にやましいことなんか考えてない。
ただ、もう少し一緒にいたかった。それだけ。
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siori(プロフ) - ずっと拝読しておりました(*^-^*)四年前の恋は運命の恋だと思ってた。ってみっくんsideで書いてあったので、もしや……って思ってたんですけど、それが踏み切れない原因なんですね。切ないっ(>_<)うまくいきますようにっ。ドキドキしてますっ! (2017年3月23日 23時) (レス) id: 3917e78ca0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ★mmiioo★さん» お待たせしました!わったーです(o^−^o)わたたいと主人公のドリカム状態開始です←古いですね笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - Mayさん» 深雪は人は見かけによらずを地でいくタイプです!主人公ちゃんの心を掻き回してもらったので、みっくんに頑張って鎮静化してもらいましょう♪ それにしても、我ながら今回のガヤさんのキャラかっこいい…笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - ついにわったー登場♪ (2017年3月22日 20時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - 太輔さん、空気読めてさすが〜☆深雪さんはある意味すごいですね、人妻は恐いものがなくなるからなぁ…早く誤解をといてほしいですねー(>_<) (2017年3月21日 21時) (レス) id: 8902c267d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2017年3月5日 22時