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シーンとした時間が流れて、波の音が聞こえるような気がするくらいに沈黙。




みっくんは、彼女がいるんだから冗談に決まってる。




それなのに、心の何処かで今の言葉に喜びそうになってる自分がいる。





「…んだよ、黙るなよー恥ずいだろ、笑い飛ばしてよソコは」



「だっ…だよね!もーっ。ヤメてよ、デリケートな年齢の女に変なこと言わないで!!」



「え?あー、そっか。俺のニ個下だから、もう29か。


そりゃすいません、デリケート中のデリケートでしたね」




「そうだよっ!みっくん、今の貸しイチだからね!今度ご飯奢ってっ!!」



「はいはーい。あ、でっけーエビフライの定食屋行く?休みが合う日行こうぜー」




「うん、行く行くー!」





こんな風に、彼女とも飲みながら笑い合うんだろうか。





知りもしない彼女に、ちょっとだけど嫉妬をしてしまった。





ーーーーーーーーー




「お待たせしました、レモンティーです」



「…ありがと」



「…」



「…」



「…ごゆっくり…」





毎朝来るレモンティー男さん。



1週間顔を合わせていて、いつも同じものを頼んで。

これだけ会ってれば、一言二言交わしてもおかしくない気がする。



なのに、やっぱりこの人は注文以外言葉を発しない。





首を傾げながらテラスから戻ると、一息ついた広海さんが常連のサーファーさん達と話していた。





「Aちゃんもコーヒー飲む?今日はお客さん少ないから、こんな日くらいゆっくりしよ」




「はい、ありがとうございます。


…あの、テラス席のお客さんって、皆さんと一緒にサーフィンしてるんですか?」




「え?


あー…あいつね。サーフィンは何年か前はしてたけど、最近どうなんだろうな」




「イケメンだし、気になる?」




「そんなんじゃないです!


…でも、いつも一人でじーって海を見つめてるから…。
そういう意味では気になります」



さすがに常連さん達は詳しくは分からないみたい。




風が強くなってきて良い波が来はじめたらしく、お客さんは待ってましたと海へ行ってしまった。

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siori(プロフ) - ずっと拝読しておりました(*^-^*)四年前の恋は運命の恋だと思ってた。ってみっくんsideで書いてあったので、もしや……って思ってたんですけど、それが踏み切れない原因なんですね。切ないっ(>_<)うまくいきますようにっ。ドキドキしてますっ! (2017年3月23日 23時) (レス) id: 3917e78ca0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ★mmiioo★さん» お待たせしました!わったーです(o^−^o)わたたいと主人公のドリカム状態開始です←古いですね笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - Mayさん» 深雪は人は見かけによらずを地でいくタイプです!主人公ちゃんの心を掻き回してもらったので、みっくんに頑張って鎮静化してもらいましょう♪ それにしても、我ながら今回のガヤさんのキャラかっこいい…笑 (2017年3月22日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - ついにわったー登場♪ (2017年3月22日 20時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - 太輔さん、空気読めてさすが〜☆深雪さんはある意味すごいですね、人妻は恐いものがなくなるからなぁ…早く誤解をといてほしいですねー(>_<) (2017年3月21日 21時) (レス) id: 8902c267d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2017年3月5日 22時

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