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どんなことがあっても時間は過ぎていく。

月曜日になったら、また日常を送らなきゃいけない。





「…なるほどねー…。A、頑張ったね」




「うん…

でもさ、あんなことがあったけど、まだ北山さんがいいって思ってるんだよ?
いっそ思い出に抱かれて来ればよかったかな」




「そんなことない!


…よかったよ、Aたち何も無くて。
北山さんも、何があったか知らないけど、ちゃんとAのこと思ってくれたんだと思うけどな」




「…どうかな、泣かれたし、その気無くなっただけかもよ」




「…それは私には分からないけど」




「ごめん、コメントに困るよね。

でもさ、まだすぐには無理だけど…北山さんのこと忘れるように頑張る」




「うん…そっか。頑張れなのかよく分かんないけど…

A頑張ろ!」




「おー!」




こんな時、持つべきものは優しく話を聞いてくれる女友達だ。




今日のランチは、玲子と二人で外に食べに来た。

その時週末の事を全部話して、そしたら少しだけ昇華出来たような気がする。

やっぱ、引きこもるのも良くないんだな。




ランチを終えて仕事に戻ると、午前は外回りに出てた藤ヶ谷さんがデスクに戻ってきていた。




「宮下さん、大丈夫だった?金曜日」




「…はい、大丈夫です。タクシーで送り届けただけなんで」




「まさか、あの彼が電車男さんだったとはねー…。


あんなに潰れて、何かあったの?あの人」




「…まぁ、色々あったみたいですよ。
詳しくは私も分からないですけどね」



「そっか…。玲子ちゃんや二階堂はもちろんだけどさ…

俺も、何かあったら話聞くから。頼ってね、たまには」




あ、やば。ちょっと今グッと来た。今の私にもそういう感情残ってたんだ。

その優しさに一瞬甘えたくなったけど…





「ありがとうございます。

…じゃあ、この翻訳してもらっていいですか?」




「…え」




「私、さっき真美ちゃんからメールの翻訳頼まれたんです。

3時までに解読したいらしいんで、藤ヶ谷さんはコレ自分で訳してください」




「えー…マジかよー…」




ニューヨーク支社から送られてきたメールを藤ヶ谷さんに転送して、さっき内線でお願いされた後輩の真美ちゃんの部署へ向かった。

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みっちゅん(プロフ) - こんばんは!偶然たどり着いて読み始めたら止まらなくなってしまいました。すごくキュンキュンしました。とっても楽しかったです。 (2017年3月18日 22時) (レス) id: 4fbe6f3e2a (このIDを非表示/違反報告)
りお - 楽しい気持ちで読めました!とってもよかったです!主人公ちゃんが可愛くて面白かったし、北山さん像もいい感じです!ナチュラルな感じが好みでした。ありがとうございました。 (2017年2月26日 19時) (レス) id: 4349ba973d (このIDを非表示/違反報告)
きよこ(プロフ) - 初めまして。毎回、更新を楽しみに待っていました!!!ぜひその後も読みたいです。これからも楽しみに待ってます! (2017年2月25日 0時) (レス) id: ba56ea4db3 (このIDを非表示/違反報告)
えつこ(プロフ) - パスワード申請しました。楽しみに待ってます。 (2017年2月24日 22時) (レス) id: 1418647db1 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - えつこさん» みっくん推しがとっても伝わってきました笑。コメントありがとうございます!みっくんのお話を考えるのはとても楽しいです♪♪signalの続編を作りましたので、もし良ければ読んでやってください♪ (2017年2月24日 22時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2017年1月27日 21時

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