君と僕らの明日 part２

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「では、我が藤ヶ谷くんの栄転を祝して…かんぱーーいっ」




部長の音頭で、藤ヶ谷さんの送別会が始まった。

とは言っても、いつも通り淡々と飲んだり食べたりして話すだけ。

私はまたまたいつも通り、オーダー取ったり、空いたお皿やグラス片づけたり、今回は社外のモデルさんもいるからセクハラみたいなことが起こってないか一応気にして…





「南ちゃーん、ビールピッチャーで頼んでおいてねー」




「あっ！南ちゃん、こっちもお願いしまーす」




「南ちゃーん、取り皿貰ってきてー」





もう…もうもうもうもうっっっっ！！！

私はこの席の専属店員じゃないっつーーーの！





「すいませーん、ビールピッチャーで５個くださーい。

…これ、空いたピッチャーです。お願いします」




「はぁ〜い。お姉さん大変そうですねー」




「…まぁ…大丈夫です…」






本当の居酒屋の店員さんから、軽ーく言われて苦笑い。

貴方も就職したら、こんな会社に就職しちゃうかもよ？






はぁ、こんな事思っちゃうのもオバさん化してきたのかな…。






「Aさん、大丈夫？」





「え…あ、玉ちゃん。うん、大丈夫だよいつも通りだし」





「俺が働くんで、Aさん座…

「玉ちゃーーーんっっ！遠くいかないでって言ったでしょー！？」





優しい後輩が気を遣ってくれたけど、キラキラしたモデルさんから大きな声で呼ばれた。






「…ゆりりん、あれ」




「あー…この前言ってた子？可愛いじゃん」




「まぁ、モデルだからね」





「玉ちゃーーーんっ」





既に酔ってるのか、ゆりりんは多分玉ちゃんが離れるのが耐えられなくなってるみたい。





「いいよ、玉ちゃんはゆっくりしてて。

私はいつも通りだから気にしないで」





「…すいません、次の飲み会は俺もちゃんと働きますんで」




「うん、よろしくね」







玉ちゃんをゆりりんの席へ戻して、ちょうどビールのピッチャーが５個届いた。







それを各テーブルに配りながら、空いたグラスをまとめて…






はぁ、まだ送別会は始まったばかりなのに疲れてきちゃった。

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