君と僕らの明日

43 玉森・side ページ43

やっちゃった。




あれから、あからさまにAさんからは避けられてる。

そして、何処まで知ってか知らずかわからないけど紗世さんから意味深な表情で観察されてる気がする。





お昼も誘いにくくなったし、毎週必ず見てるドラマの感想も、必ず次の日の朝話してたのにしにくくなっちゃった。

はぁ、人を好きになるって辛いのね。。。





「どうした？ため息ついて」


「は、はい？」


「聞いてた？俺の話」


「あ…すいません。もう一度良いですか？」






隣の席で、色んな事を教えてくれるガヤさんの言葉も話し半分。

嫌でも俺の視界に飛び込んでくる仲良さそうな二人の姿。





あぁ、子リスみたいな顔してるけど時々鋭い目付きで狙われてるの分かんないの？

分かってたら、あんなに近くで話したり笑ってたりしないか。






「たーまーもーりー……いい加減にしろよ。私情を挟むな。ほら、外出るから準備しろ」


「うぃー…す」






優しいガヤさんすらもイラつかせる程、最近の俺はこんな感じ。

原因は…来週の予定表をメールで送られてきたのを見てからだ。





〜１週間前の昼下がり〜



週の頭、Aさんから社内メールで全員に、この先決まってる予定表が送られてくる。




明日の午後イチで俺とガヤさんは外回りした後直帰とか、明後日から３日間課長は大阪に出張だとか、みんなで予定を共有してる。




で、いつものように予定表を開くと、まさかの…






『７月１日〜３日 大阪研修 北山・南』






「ガヤさん、研修ってなんすか？」


「え？あー…全国の同期とどっかの支社の部屋使って色々研修すんだよ。俺も２年前行ったし」


「何でわざわざ二人で行くんすか？ミツさんだけ行けばいいのに」


「知らないよ。俺だって紗世と行ったし。同期で集まるんだし、そりゃ二人で行くだろ」






くそー。同期の特権、侮るなかれ…！






大阪に？二人で？邪魔物はいないし。





絶対何かあるじゃん！！

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