45 北山・side ページ45
昨夜は家に帰ってから、また一人で飲んだ。
やってらんないだろ。
�犢イ�だ�瓩澆燭い覆里鯏舛┐燭�ったのに遮られたあげく、他の男(アイツにとっては彼氏だけど)のところへ行くのを指くわえて見てるしかなかったんだし。
喫煙室でタバコを吸ってると、藤ヶ谷が来た。
軽く手を挙げて挨拶。
「よ。お前良い企画してるらしいじゃん」
「ラウンジ？」
「カード持ってる人楽しみってこの前言ってたぞ」
「マジ？良かったわ」
和服売り場を担当してる藤ヶ谷は、VIP顧客も多いからな。
生の感想が聞けて、素直に嬉しい。
「で、最近どうなの。新しい生け贄できた？」
「生け贄？何それ」
「女が出来たかってこと」
「…普通に彼女って言えよ…失礼だなお前」
「あはは、わりぃ。
その反応だと、今いないんだ」
「…まぁ」
俺と付き合う女は生け贄かよ。
ま、あながち間違ってはないのかもな。俺と付き合ったところで、幸せになんてしてあげられないし。
「懲りない新入社員ちゃんがさぁ、北山さん紹介してください♥とか言ってくるんだけどどうする？」
「…お前も悪魔だな、生け贄に差し出すのかよ」
「別に。本人が希望してるからいいんじゃない？で、どうする？結構可愛いこだよ」
彼女がいなければ、断る理由なんて今までは無かった。
でも、今は…
「やめとくわ。しばらく、謹慎する」
「え。マジで？どうした？」
「俺さー…」
２本目のタバコに火をつけようかと思ったけど、思いとどまる。
「いや、何でもない。とりあえず、しばらくは女はいいわ。そろそろ行くわ」
「…ふーん。じゃな」
あぶね。
危うく�猖榲�は、何年も好きな女がいるんだよねー…�瓩箸�口走りそうになった。
だから、本気になれない付き合い繰り返してるんだって藤ヶ谷にバレるじゃん。カッコ悪い。
また、鳴らないスマホを見る。
連絡してこないってことは、そーゆうこと、なんだろうな。
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作者名：さくら
| 作成日時：2016年9月30日 15時
