アマレット (ページ22)

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俺の計画北山・side ページ22

俺が思い付いたのは、Aと仕事で関わること。
ちょっと恥ずかしいけど、せっかく大人になってからの再会なんだから、カッコつけれる状態でいたい。

「北山、お前のプラン通ったぞ。今度協力してくれる本屋探そう」

「まじですか！？やったぁーっっ！！
…松岡さん、実は候補の本屋があるんですけど…」

「あ？どこよ」

「駅ビルの本屋です。近いから仕事のやり取りもしやすいし、種類も豊富ですし。

あと、調べたんですけど、本屋って本社からの指示があって作られてる売り場と、現場のスタッフの感性で作る売り場があるンすよ。

今度覗いてみて欲しいんですけど、あの店そーゆう売り場作りがセンス良い気がして。
目を引くんですよね」

「…そうかもしれないけど、今回の企画にセンスの良い売り場とか関係あるか？」

「ありますよ！一般的な本もいいけど、せっかく非日常の休憩スペースとして使ってもらうなら、普段あまりふれ合わないジャンルの本と出会うのも良いじゃないですか！！」

「…ま、これはお前の企画だからな。
でも、三星堂書店とうちの百貨店は多分初めて絡むだろうから、取引は慎重に頼むな。あっちも大手だから、拗れると面倒だし」

「はい！ありがとうございます！」

松岡さんの了解をもらえてホッとしたら、フッと笑われた。

「…ていうかさ、北山熱すぎ。何でそんなにあの本屋にこだわる？」

「へっ！？…いや、センス良い人いるんだろうなって思って…」

「ふーん…とりあえず、本社に企画内容を説明出来るようにアポ取れ。それができたら、始動するから」

まずは三星堂書店の本社に企画内容を説明して、何としてもあの駅ビル内の店と提携したいとお願いした。

それは、立地的にもあの店舗を選ぶのが自然だから難なくクリア。

それから程なくして、店長さんとアポが取れた。

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俺が三星堂本社に掛け合ってる間に、松岡さんは店に何度か通って、店長さんと顔見知りになったみたいだ。

だから、打ち合わせのアポもすぐ取れた。

さすがに店に行く日は緊張した。
Aにまともに会うのは、７年ぶりなんだから。

「お待たせ致しました…」

突然の再会をに、Aは驚きすぎて目がパチパチしちゃってる。
でも、まだだよ。
俺の計画は、これから本格始動なんだから。