Miel マカロン ４

159 ページ9

ファミレスからみっくんのお家まで歩いて10分。
遊びに来たのは久しぶりで、いつもよりちょっと散らかった部屋が懐かしい。



「片付いてないの珍しいね、忙しいの？最近」



北山「んー忙しいっていうか…Aとケンカしてたから色々投げやり。


だからさ、ダメだよ。もー俺はAがいないと人としての生活が壊れてくって感じ」



「大袈裟だなぁ〜…」



簡単に二人で片付けをして、お風呂の準備ができるまでソファーで並んでテレビ見てた。



その間も、仲直り出来たことが無性に嬉しくて、無造作に置かれた手に指を絡ませた。



北山「ね、どーした？今日やたらイチャついてくるじゃん。
そーゆうの恥ずかしがるタイプじゃないの？」



「恥ずかしいけど、久しぶりだから充電してるの！ダメ？うざい？」



北山「んふふ、うざくないけどさー…変な気分になってきちゃうよね、こんなにくっつかれると」



「え。あ、えっと、ごめん」



離れようと手をほどこうとしたけど、ギュッて握り返されて、甘い目線を感じる。




北山「Aが久しぶりなら、俺だってそーなんだけど。


一応、我慢してたんだけどなー…もういい？止めて」



「な、にが？」



北山「我慢っつってるけど」



ニヤって悪い顔して笑って、ほっぺ両手で包んで唇が重なる。

それだけなのに胸がキュンてして、頭はぼんやりしてくる。



しばらくキスを繰り返してると、当たり前みたいに着てるパーカーに手を掛けて脱がしてくるから、慌ててその手を止める。



「ん…だめ。今日汗かいたから」




北山「見せて？」




「え？何を？」



北山「俺ね、Aの体で好きなとこあるんだよね。


だから、コレ脱いで」



謎過ぎるけど、渋々着てたパーカーを脱いだ。

コレ脱ぐだけで、いったいどこが好きなの？



北山「やーっぱり、今日もなってる。ここ、日焼け止め塗ってる？鏡見てきたら」



鎖骨のとこ撫でてくるから、洗面所へ行って鏡を見ると…




「あーーー！めっちゃ焼けてるぅぅぅっ！」



北山「学習しろよー去年の夏もそのミスしてたぞー」



くっきりついたTシャツと首もとの日焼け。



気を付けなきゃって思いつつ、みっくんのマニアック過ぎる好みがおかしくて笑えてきた。

160 北山先生・side→←158 北山先生・side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す