Miel マカロン ４

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週末の部活は何とか乗り越えたって、日曜の夜にみっくんから電話がかかってきた。


マネージャーさんたちの中には部員の彼女もいるから、その子が説得して部活に参加してもらって、みっくんは今まで気づかなくて申し訳なかったって謝罪したんだって。



月曜日の朝に古川先生が私の姿見つけて、猛ダッシュで近づいてきた。



里穂「中村さん！おはようございます…」



「あ…おはようございます…。あの、金曜は…」



里穂「金曜は…っていうか、今までごめんなさい。中村さんのおかげで、部員の子達と少しだけど仲よくなれたっていうか…」



「土日、参加してきたんですか？」



里穂「はい。見てくださいよ、この痕ー」



着てたワイシャツの襟元を開けてくれて、見えたのは赤くなった日焼けの痕。
そーなるよね、土日めちゃくちゃ天気良かったし。



里穂「あの日は、中村さんのこと鬼って思いましたけどね〜…

でも、私あのままだったら何の成果も無い実習で終わってたかも。
ありがとうございました」



「いえ、私も大人げなくキツくなっちゃったなって反省してたんです。

でも、良かった。あと１週間頑張ってくださいね」



里穂「はーい。…あの、中村さんにお願いがあるんですけど…」



「なんでしょう…？」



里穂「コーヒーの入れ方教えて下さい！北山先生好みの」



「え…」



どうしよう。やっぱ、この子みっくんのこと好きなんだ…。
しかも、教えるもなにも何も考えずに自分の淹れるついでに作ってるからコツなんて無いんだけど。




里穂「北山先生、前に中村さんが淹れるコーヒー美味しいって言ってたから、実習終わる前に教えてもらおうと思って」



「いや、そのへんにあるコーヒー適当に淹れてるだけですよ！

誰が淹れても変わらないはず」



里穂「えーでもぉ…」



「あっ、そろそろＨＲ始まりますよ！急がないと」



里穂「きゃーほんとだ！じゃあ中村さん、後で絶対ですよ！」



パタパタ走って行った古川先生。
コーヒー…本当に、拘り無いから教えられないんだけど…。



でも、美味しいって思ってくれてるんだ。
それが知れただけでも、ちょっと嬉しいかも。

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