Miel マカロン ４

166 北山先生・side ページ16

不貞腐れつつも、Aに教えてもらいながら練習記録をつけてくれてる古川先生を見て、俺も心入れ換えないとな。



１年の筋トレ指導してたら、キャプテンが近づいてきた。



『せんせ、本当にAちゃんにお願いしてくれたの？』



「いや、中村さんがいきなり来た。

初対面のマネージャー達に何とかしてって懇願されたんだって」



『へー…女ってすげぇね』



「な。俺もびっくりした。


なぁ、悪かったな。俺結構鈍感でさ、このまま気づかずに最悪な結果になってたらって思うとゾッとするわ。


俺からもマネージャー達と古川先生には話すから」



『…まぁ、俺らはちゃんと練習出来ればいいんだけど…先生があの人にデレデレしてなかったのが救いだよなー。

ぶっちゃけ可愛いじゃん、めちゃ。なのに完全塩対応だったから、俺ら先生のことただの鈍感ヤローって思うだけで済んだ」



「失礼じゃね？」



『ま、先生の相手は絶対Aちゃんだもんね。

１年経ったけど、進展した！？』



ニヤニヤしながらキャプテンに聞かれて、思わず目が点。



『俺らがなーんにも気づいてないとか思う？先生単純だから好き好きオーラ出まくってたよ』



「…そんなんじゃねーよ！ほら、お前も練習して来い！」



まじか…隠れる穴探したいくらい恥ずかしい。
あいつらに合宿中からそんな風に見られてたなんて…



貴方「北山先生」



「えっ！うわぁっ、何？」



貴方「…なに、その反応…。私明日来れないんで、古川先生に何教えておけばいいですか？」



「あ、そーなの？…えっとー…」



基本的な事をお願いして、その場を去ろうとしたAのことを慌てて腕を掴んで引き留めた。



貴方「やめてよ…変な風に見られる…」



「あのさ、ありがと。Aのお陰で、いい雰囲気に戻れそう」



貴方「んふふ、そう思うなら、今度休みの日どっか連れてってね？」



「…うん。旅行でもしよっか」



嬉しそうにAは頷いて、今度こそ古川先生の所へ戻って行った。

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