３ ページ3
ご丁寧に私が運転しても大丈夫な車の保険までかけてるミツの車。
はじめは大きいから運転が怖くて、車線変更や駐車とかも出来なかった。
それでも慣れてしまって、今じゃこの首都高も乗りこなせるようになってしまった。
銀座に到着して、繁華街ど真ん中のコインパーキングに車を停めた。
ミツ「サンキュー。じゃ、いつもみたいに電話くれよな。今夜はー12時半な！よろしくぅ」
「…はーい…」
芸能人の飲み会はお開きが難しいみたいで、マネージャーのふりした私が指定された時間に電話をかけて、ミツが帰れるようにアシストする。
その間、私は銀座をブラブラして、疲れたらマッサージでも漫画喫茶でも適当に時間を潰すのが恒例。
その時間も案外私にはストレス解消になったりするし、この無茶言ってくるのもちゃんと週末限定。
ほら、ミツ優しいでしょ？平日にはこんなことしないんだから♪
なーんて思うかよ！バカミツ！！
いつか、この恋は叶うことがあるんだろうか。
漫画喫茶で、何度も読み返してるお気に入りの少女漫画を見ながらボンヤリ考える。
雑誌コーナーに行けば、ミツの写真が沢山載ってる。
この人とは昔から一緒にいるのに…
一番、近いのに遠い人。
絶対に届かない人。
この先、何があるか分からないじゃんって言う人もいるかもしれないけど、
何かあるなら、とっくに私たちには何か起きてるはず。
５年も安定の召し使い状態なんだから。
時計を見ると、12時半を少し過ぎてた。
やば。ご主人様に怒られちゃう。
慌ててスマホを手に取った。
「あ、もしもし？ミツ？ごめん時間遅れちゃった。出れそう？」
電話に出たのに、何も返事が返って来ない。
なんで？電話相手の表示を見たけど、間違えてない。
そしたら、聞いたことのある、探るような声がした。
『あ…ミツの…彼女さん…？』
「いえ、違います！…えっと…」
自分で言って、どん底に落ち込む。
『あの…ミツ、潰れちゃって。12時半になったら電話が来るんだよねって言ってたので、つい出ちゃいました…すいません』
「いえ。…あの…迎えに行って良いですか？ミツのこと…」
『はい。…あの、その際なんですが…』
電話口の彼は申し訳なさそうな声に変わった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1044人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらんぼ(プロフ) - 玉森美優さん» コメントありがとうございます♪楽しんで頂けて光栄です☆また続きもよろしくお願いします(о＾∇＾о) (2016年7月20日 17時) (
レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
玉森美優(プロフ) - すごいね！私こんなのかけない！ 笑続き楽しみにしてます！ (2016年7月20日 7時) (レス) id: 5ab483f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - みゆきさん» コメントありがとうございます♪楽しんでもらえて凄く嬉しいです☆マカロンは、しばしお待ち下さいm(__)m。。。続きもよろしくお願いいたします！ (2016年7月18日 8時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 新しいのもすごくおもしろいです＼(^o^)／次の更新楽しみにしてますね！maleマカロンもまってます！ (2016年7月17日 14時) (レス) id: c8ea068258 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - kagarin2409さん» ありがとうございます(＾∇＾)たまには別人のお話を…と思い玉ちゃんメインでチャレンジです！ずるいけど悪気の無いみっくんを、いつか振り向かせることが出きるのでしょうか…？また続きもよろしくお願いします♪ (2016年7月14日 20時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら
| 作成日時：2016年6月14日 21時
