Miel マカロン ３

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最後まで笑顔で明るいから、ますます申し訳なさが募る。



二階堂「幸せにしてもらってね、北山先生に」



「…うん。ありがと」



二階堂「さーてと、帰ろうかなーっ。亜依先生、早退してもいい？」



心配そうに成り行きを見守ってくれてた亜依先生が、いきなり声をかけられて驚いてた。



亜依「えっ！？あ、あー…うん。今日だけよ？」



二階堂「おっけー。…じゃあね、Aちゃん。ばいばい…」



「うん…気を付けてね」



最後は振り返ってくれなくて、手だけブンブン振って保健室から出ていった。



亜依「…いい男じゃん、二階堂高嗣。数年後後悔するかもねー…逃した魚大きかった！みたいな？」



「…うん、そーかもね…」



亜依「ま、二階堂くんのためにもAはちゃんと幸せになることだね。

北山先生だから、あの子もスンナリ身を引いたんでしょ、きっと」



「うん、そうだと思う」



亜依「もー！そう思うなら、そんな泣きそうな顔しないの！」



「うん…でも、だってー…っ」



自分でもよく分からないけど、なんか涙が出てきた。

泣きたいのは二階堂くんの方でしょって亜依先生からは苦笑いされたけど、この感じじゃ職員室に戻れないから、落ち着くまでここにいさせてもらうことに。



北山「失礼〜…って、なに。何泣いてんの？」



まさかの北山先生が突然保健室に入ってきて、私が泣いてるの見て、ポカンとしてる。



亜依「もー保護者、どうにかしてくださいよ！私がいじめたみたいになってる！」



北山「保護者…？え？」



亜依「さっき聞きました。おめでとうございます」



北山「あ、そーゆう意味…。ね、何でこの子は泣いてるの？」



亜依「さぁ？本人から聞いてください。

で、北山先生はどうしたんですか？」



北山「さっき二階堂が帰ったって聞いたけど、教えてくれた生徒が理由はっきり知らないって言うから聞きに来た。日報に書かなきゃだし」



亜依「んー…傷心のため、ですかね」



北山「え…」



亜依先生の言葉の意味を少し考えて理解したみたい。

北山先生はため息をついて、私の横に座った。



北山「他の男フッたからって、泣くなよー…」



「…はい、ごめんなさい…っ」



北山「全くー…。亜依先生、俺もう授業だからさ、お願いできる？」




亜依「はーい、わかりましたー」



完全に北山先生にも呆れられ、それからしばらくは、亜依先生のお世話になってしまった。

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