Miel マカロン ３

102 北山先生・side ページ2

最低か、俺は。
散々かっこつけて中村さんから誘ってくれるの待とうと思ってたのに、何で我慢できなくなったんだろう。



多分クリスマスイブっていう特別なロケーションと、彼女の雰囲気がいつもと全然違うから。

大丈夫。シャワーしてきて、いつものジャージ姿見たらきっと我に返るはず。



響いてたシャワーの音が止まって、少ししてからバスルームのドアが開いて。

…鼻血出てないよな、俺。思わず鼻触って確認しちゃったじゃん。



「ちょ、ちょっと、ジャージは？」



ふわふわヒラヒラのキャミソールにショートパンツ。



貴方「ジャージは、今日は無しです…」



カーンって、降参の鐘の音が頭でなり響いた。



「…俺も入ろっかな…」



すれ違うと石鹸かシャンプーの香りがした。



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シャワーから出ると、ソファーの上で体操座りしながらコンパクトになってる中村さんがいた。



何、考えてんのかな。この展開に後悔してたりするのか？



「中村さん、お待たせ」



貴方「あ…いえ」



「着替えなかったの？ジャージとか」



貴方「はい。…北山先生、私のこと、好きですか…？」


「好きだよ。つか、普通に好きなくらいじゃ、こんなに我慢とか出来てない。


俺、中村さんがここに来てくれる時嬉しかったけど、すげー苦しかった。

こんなに側にいるのに、触れないって…」



貴方「はい…すいま…」



さっきから困った顔して謝ってばっかりだから、その口を塞いだ。

何度か重ねるだけのキスを繰り返して、そっと下唇を舐めてみると、条件反射みたいに体が離されそうになって…



だから、支えてた背中の手にグッて力を込めて、そのままソファーに二人で倒れ込んだ。



「最終確認。…本気でまだ嫌なら、今言って。


途中で止めよとかも、絶対無理だから」



貴方「…大丈夫…です」



彼女の返事を合図に、深いキスをした。

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