lucky color

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昨日何があっても、次の日はやってくる。
神さまに泣きたいってお願いしたのに、全然泣けなかった。
悲しい気持ちを浄化出来ないまま朝を迎えてしまった。



研修２日めは、何の因果か日奈ちゃんと朝からモニター会場の準備。
昨日の２軒め、楽しかったのかな…？どう聞けば普通なんだろう。



日奈「あー昨日飲み過ぎたから眠いー…」


「何時まで飲んでたの？」


日奈「３軒めまで行ったから、ホテル戻ったの２時。超眠い」



「すごいね、大学生みたいじゃん」


日奈「だってさー久しぶりに北山くんと飲めたし、今回終わったら次確実に会えるチャンス無いし、頑張って付き合うでしょ」



「あはは、そっか。どーだったの？その北山くんとは」



日奈「…なんかさぁ、北山くん荒れてた。機嫌悪くて。１軒めでは普通だったじゃん？何かあったのかな、途中でいきなり消えた時」



機嫌悪かったんだ…。



「へぇ…。北山くんが機嫌悪いなんて珍しいね」



日奈「…Aは、なんで昨日２軒め来なかったの？」



「え？あー…あんまりお酒強くないし、モニター対応は普段しないからちょっと疲れちゃって」



日奈「ふーん…。横尾くんが、A来ないの珍しいねって言ってたからさ。

東京チームはよくみんなで飲み会したりするの？」



「んー少し前にしたけど、ほとんどないよ？男性陣はよく飲み歩いてるっぽいけど」



日奈「そっか。…ね、森ちゃんはどー見ても藤ヶ谷ラブじゃん。
Aは？誰か好きになったりしないの？」



ドキッとする質問。バレてるわけないのに、何かを見透かされてるんじゃないかって緊張する。
久しぶりに会った日奈ちゃんに、私の気持ち知られてるわけない。
そもそも、自分の気持ちに気づいたのだって最近なんだから。



日奈「横尾くんは年上で大人でカッコいいじゃん。ガヤくんは何か、こぅ…色気の塊って感じで、ニカちゃんは無邪気でかわいいし。

あ、北山くんはダメだよ？Aとライバルになりたくないし」



試すみたいな、日奈ちゃんの言い方。
…安心してください、私、遠回しにナシって言われてるんで。



「無いよ。…北山くんは、無い。ついでに横尾くんもガヤくんもニカちゃんも無い！

同期なんか、めんどくさい！！」



…上手く言えたかな。
そしたら、日奈ちゃんは小さく笑った。



日奈「…そっか…。良かった」



それからは特に話さず、会場準備を進めた。

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