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32 北山・side ページ32

幸せそうにシュークリームを頬張る彼女が少し眩しく見えた。
何だか二人の距離感がよく分からなくなってきて、一歩近づきたくなって、手首をそっと掴む。



「一口ちょーだい」



返事は聞かず、手首を引き寄せてパクっとかぶりつく。



…ウマいな。



でもこの事で少し変な空気が流れてしまい、どう持ち直すかを遠くを見ながら考える。



チラッと隣を見ると、下向いてシュークリームを休みなく食べてる高橋がいて…耳が赤くなってる。
やば。照れてるな。
それ以上に、俺のが照れてるっつーの。



「それ食べ終わったらさ、運動でもしよっか」



貴方「運動?」



「うん、コレ」



野球の素振りしてみせる。確か、高橋の家の近くにあったはず。



貴方「いいけど…北山くんサッカー少年でしょ?球当てれるの?」



「…失礼なヤツだな。高橋よりはマトモにできるって」



貴方「私、ソフトボール部だったよ?」



「まじ…?」



まじか…意外だ。でも、男としてプライドがあるから負けられない。
正直野球はほとんど出来ないけど、バットに当てるくらいは出来るだろ。



「レギュラーだったの?」



貴方「ううん。…マネージャーみたいなベンチ」



おいっ。心の中で突っ込む。



「そんなヤツには負けねーよ。勝負な!勝った人が、1個何でも言うこと聞くな」



貴方「わかった。ハンディは?」



「ねーよ。サッカー部VSソフトボール部だろ?俺のがハンディ欲しいわ」



貴方「えー!北山くん大人げない!」



よし、何か空気も元に戻ったな。顔を上げるとちょうど高橋も顔上げて、視線がぶつかる。



…やっぱ。顔は、好みだな。
顔は、な。



そう自分に言い聞かせたとき、女の人の声が俺を呼んだ。



『宏光…?』




振り返ると、一気に苦い記憶が甦った。



そこにいたのは、もう二年半も前のだけど、1番直近の元カノの冴子だった。

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さくらんぼ(プロフ) - えりんぎさん» えりんぎさん、コメントありがとうございます♪今久しぶりに読み返して、もどかしい。。。笑となりました。楽しんで貰えて嬉しいです(о^∇^о)1年前の作品なのに、なんだか懐かしくてほっこりです♪ (2017年1月21日 17時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - その後の北山君のシーン見ちゃうとなんか切ないです・・・笑  あ〜日奈ちゃん・・・って笑 (2017年1月21日 13時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - こんにちは!! みっくんファンのえりんぎです♪lucky colorとってもおもしろくて一気に読んじゃいました!! このもどかしい関係・・・ どうなるのかとっても楽しみです!! でも主人公ちゃん、「同期なんかめんどくさい!!」って言っちゃうなんて・・・笑 (2017年1月21日 13時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 由貴さん» コメントありがとうございます!part2に続いてますので、是非読んで貰えると嬉しいです♪ (2016年1月14日 17時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!凄く良いですね!!続きが気になります!! (2016年1月13日 22時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2015年12月27日 16時

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