lucky color

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約束の土曜になった。
平日の会社では、至って前と変わらない風を装う私たち。



多分、由夏さん以外は変化に何も気づいてないと思う…あ、ガヤくんも何かしら勘づいたかな。



12時に青山で待ち合わせ。
何着てこうか、どんな髪にしてこうか、ただの友達相手なのにこんなに何日も前から迷っちゃって、アホか私は…。



結局、いつも会社に着てくより少しラフな感じのフワッとしたスカートで行くことにした。
北山くん相手だからペタンコ靴でいいし、その辺は楽だな。



待ち合わせてた場所へ行くと、彼はもういた。ベンチに座って、スマホスクロールしながら待ってる。



北山くん私服は結構シンプルで、私が勝手に想像してたチャラいホストみたいなのとは正反対。

先週会った時もだけど、爪先尖ってる靴とか、チェーンじゃらじゃら下げてる人だったらどーしようと思った。




「北山くん！ごめんね、待った？」



ぼんやりスマホ見てたらしく、ちょっとビックリして顔を上げた。



北山「ぅわっ…。ビックリしたーぼーっとしてたぁ」



「ふふ、ビックリしてたね(笑)」



北山「じゃ、行きますかね〜半年夢見たお店に」



「うん！ついに行ける！」



私が行きたかったのは、ディナーで行くとコース料理しか出さないリッチなとこなのに、ランチは安くて、パスタやピザのビュッフェをしている。
これは、パスタ好きとしては行くしか無いでしょ。



ずっと行きたかったけど、ビュッフェだけにさすがに一人では来れず…。
一緒に行こうと思ってた彼氏とも別れちゃったしね。



高級店の出してるビュッフェなだけに、パスタもピザも本当に美味しい。
朝ごはん抜きで来た甲斐あった。二人で夢中で食べて、お腹も満たされる。



北山「あー…お腹いっぱい。もー食えない」



「私もー。しばらくパスタいらない…」



北山「満足した？」



「うん！したした！超美味しかった！

もーいらないって思うのに、来月あたりまた来ちゃいそう(笑)」



北山「確かに。ウマイし、ビュッフェでこの値段なら安いよなー」



「でしょ？我ながら良いとこ見つけた〜」



北山「そろそろ出なきゃだな。…この後どーする？」



「あー…あんまり考えてなかった。どーしよっか？」



さて、困ったな…。

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