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食品の消費期限見ながら、救済できる材料でできるメニューを考えて料理を始める。
ある程度出来上がりかけた頃、片付けが終わった北山くんがキッチンへ入ってきた。
北山「すげーいいにおい‥おっ!肉じゃがだ!!うまそー!!」
「ド定番ですいませんだけど」
北山「ううん、そーゆう家庭料理に1番餓えてたからまじ嬉しい」
「…あんまり、ジロジロ見ないで?TVでも見てれば?」
側にいられると気になるし、緊張が復活してきしそうだし、それ悟られるのも悔しいし。
北山「でも高橋に作らせておいて、俺一人で寛いでるわけには…」
確かに。親でも彼女でもないもんね。
「…パスタかな」
北山「ん?パスタ?」
「美味しいパスタ食べに行きたいかなー」
北山「うん、いいよ?探しとく」
「うん。楽しみにしてるね。
…もーすぐ出来るから、ほんとにどっか行ってて」
北山「…はい!じゃーお言葉に甘えて、TV見てるね」
北山くんがソファーの方に行き、私はまたご飯作りを始めた。
しばらくして、料理も完成。
「北山くーん、出来たよー」
北山「はーい!」
嬉しそうに駆け寄ってきた北山くんが目を輝かせた。
北山「すげー。高橋って女子力あるのな。うまそう!」
ご飯、大根のお味噌汁、肉じゃが、玉子焼き、残り野菜かき集めてきんぴら炒めを作った。
「いや、家庭科レベルのばっかりだから。ね、食べよ?お腹すいた!」
北山「うん!いただきます!」
味付けが気に入ってもらえるか不安をだったけど、北山くんはニコニコと食べ進めながら、どれに箸つけてもウマイって言ってくれた。
「…なんかさ…変な意味なんて何にも無いけどさ…」
その姿を見て、無意識に感じたことを思わず呟いてしまった。
「北山くんて、一緒にいると好きになりそうになるね」
頭の中で今日1日を振り返って思った。買い物も楽しかった。ご飯、こんなに気持ち良く食べてくれるのも嬉しい。
言った瞬間に、我に返った。
箸を止めて、私の事をじっと見つめてる北山くんの視線がいたたまれない。
「何でもない。今の無し!忘れて!」
顔が見れなくなった私は、テーブルの正面に座ってることを後悔した。
北山「…だろ?今までの俺に対する塩対応、後悔してんだろ」
空気を変えるように、北山くんは得意気にふふん、と笑った。
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さくらんぼ(プロフ) - えりんぎさん» えりんぎさん、コメントありがとうございます♪今久しぶりに読み返して、もどかしい。。。笑となりました。楽しんで貰えて嬉しいです(о^∇^о)1年前の作品なのに、なんだか懐かしくてほっこりです♪ (2017年1月21日 17時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - その後の北山君のシーン見ちゃうとなんか切ないです・・・笑 あ〜日奈ちゃん・・・って笑 (2017年1月21日 13時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - こんにちは!! みっくんファンのえりんぎです♪lucky colorとってもおもしろくて一気に読んじゃいました!! このもどかしい関係・・・ どうなるのかとっても楽しみです!! でも主人公ちゃん、「同期なんかめんどくさい!!」って言っちゃうなんて・・・笑 (2017年1月21日 13時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 由貴さん» コメントありがとうございます!part2に続いてますので、是非読んで貰えると嬉しいです♪ (2016年1月14日 17時) (レス) id: 5b67c43cb7 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!凄く良いですね!!続きが気になります!! (2016年1月13日 22時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2015年12月27日 16時