ｉｆ… (ページ26)

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俺のじゃないかＫi ページ26

～Ｋi・side～

久しぶりのAちゃんとの再会から約１週間。
あれから何度かLINEしようか、電話しようか、ご飯でも誘おうかと試行錯誤。
でも、結局何も決行できないままで時間ばかり過ぎてしまった。

こーゆう時、男から誘うべきだよな？

でも、中途半端に手を出そうとしてしまっただけに少し気まずいんだよ…。

考え事しながらぼんやりと職場を出ると、衝撃的な光景を見てしまった。

「…Aちゃん…？」

誰かと話してる。何となく、嫌がってる？少しずつ近づいてくと、話し相手は大倉。

あいつ…人の女に何してんだよ。

と、一瞬思ったけど、ハッと気づく。

Aちゃんは…もう俺のじゃないか。

少し足が固まってしまって二人を見てると、ふとこっちを見たAちゃんが助け船を求めてきた。

あ「あっ…！みっくんっ」

ホッとした顔になったAちゃんは、大倉から逃げるみたいに俺の隣へ来た。

「何してンの？」

大「おぅ、ミツ。その子と知り合い？」

「…まぁ…」

どう答えていいのか分からず曖昧な返事。それを見た大倉は全てを悟ったようだ。

大「…あっ。あー…はいはい、わかった！ミツの元カノだ！

なるほどねーミツが執着するわけだ」

「おいっ！余計なこと言うなって！何してンの？」

大「別にー仕事終わって出たら可愛い子がいたから声かけてみただけー」

大「あーぁ、残念！じゃ、しょーがないから俺帰るわ。

ミツ、頑張って下さいね～お疲れー」

飄々と帰ってく大倉。

二人にされて、少しの沈黙が流れて、Aちゃんが口を開いた。

あ「…ごめんね？連絡せずにいきなり来て」

「え？いや、大丈夫！びっくりしたけど…どうしたの？」

まさかAちゃんから会いに来るとは！しかも、職場まで。
気持ちが舞い上がるのを必死で隠す。

あ「来月、茉奈ちゃんと太輔君の結婚式があるんだど、二次会にみっくん来れないかなって。ニカちゃんや宮田くんももし良ければ一緒にって」

うわ、姉さんと太輔君とかめっちゃ懐かしい！会いたい！

…でも、そんなの、LINEか電話で良かったんじゃね？
わざわざ会いに来てくれるなんて…。

また、抱き締めたくなる。でも、その衝動も何とか抑えた。