日常に、少しずつ ページ25
恋は女の子を綺麗にするって満更嘘じゃないと思う。
みっくんとLINEを始めてから、明らかに良くなった肌の調子。
そんな分かりやすい自分に嬉しいような呆れるような…。
あの再会した日曜日から、また時々LINEが来るようになった。
みっくんもさすがに仕事忙しいみたいで、平日は数回やり取りするだけ。
それでも、空白の３年間を埋めたいって気持ちがお互いにあるのを感じる。
珍しく何も聞いてこなかった茉奈ちゃんが、遂にニヤニヤしながら聞いてきた。
茉「んで？最近何かあった？」
「えっ！？」
唐突な質問に、飲んでたコーヒー溢しそうになる。
茉「しばらく我慢してたんだけど、全然自分から白状する気なさそうだからさー。
その肌ツヤの良さはあったでしょ？」
「…まぁ、一応…。みっくんと再会した」
茉「うそ！何で？？」
「昔一緒に見た桜見に行ったら、みっくんも偶然来たから…」
茉「あ、何か前の家の近くにあるって言ってたとこ？偶然会ったの？」
「うん。みっくん毎年通ってたんだって。」
茉「へー。良かったねぇ。どっか変わってた？」
「ううん。全然、前と一緒だけど…ちょっと、雰囲気大人になったかな」
茉「へー…。太ちゃんもさ、たまにみっくんに会いたいなーってボソッて言うんだよ。結構好きだったみたい。
ね、Aが気まずくないなら二次会呼んじゃだめかな？ニカちゃんとかも良ければ！」
来月、茉奈ちゃんと太輔君は結婚式。あー羨ましい…。
その二次会にみっくんとニカミヤコンビか…。
多分、呼べば来るだろうなぁ。
「…分かった、聞いてみるね」
茉「ま、Aたちがヨリ戻すのも時間の問題だねー。何だかんだで、ずっとみっくんが好きだったんでしょ？
みっくんだって、毎年その桜に通ってたなら絶対Aのこと忘れてないだろうし」
「…そんな簡単に戻れないよ…」
軽い気持ちで戻れたら、どんなに楽だろう。
３年間頭の中だけで想い続けた分、いろんな事が拗れちゃった。
まずは日常に少しずつ、みっくんとの時間を増やしてから…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら
| 作成日時：2015年11月4日 21時
