待つべし Ki ページ34
〜Ki・side〜
仕事終わり、大倉とその彼女の咲ちゃんと3人で飲んでたら震えたスマホ。
名前はAちゃん。
おっきたきた♪少しニヤけながらページを開くと…
『みっくん次お休みいつ?会えないかな?』
おぉぉ…。やっと、誘ってくれた。
何度誘おうかと思ったか!でも、我慢してた。
だって、また俺が追いかけまくったら昔と同じじゃん。
今回は、鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス作戦!
一応俺の勤務について報告します。
平日12〜21時
土日祝9〜18時
これが、基本の労働時間。この内、平日1回と土日どちらかが休みになる。
こんな感じ。
『次の土曜でもいい?』
土曜に会うことが決まった。鳴くまで待とう作戦、いい感じかな…?
このやり取りの間一切口を開かなかったらしく、フと顔を上げると大倉と咲ちゃんにじーっと観察されてた。
うわ…恥ずかし。
大「終わった?」
咲「ミツ君、すっごい顔にやけてたよ」
「…終わりました。すいません…」
大「なぁ、この前の子だろ?ミツがずーっと忘れられなくてイ○ポ患わせた原因の元カノ」
「おい、咲ちゃんの前でそーゆうこと言うなよ」
咲「大丈夫。たっくんいつも言ってたから。ミツはイ○ポって」
「…お前なぁ…」
二人で顔見合わせて、ねーって笑い合う。
少し前までは、こういうのを見るのも少し辛かった。
なんなら、咲ちゃんのたっくん呼びも、どーしてもAちゃんから〈みっくん〉と呼ばれてたのを思い出してしまって…。
でも、今は何ともない。自分がどれだけ心が浮上しているのかを実感する。
咲「ミツ君さ、今回は基本待ちの姿勢でいくのがいいと思うよ?」
「え?」
咲「女の子って、追いかけられたいけど、追われ過ぎると安心しちゃってそれが当たり前になっちゃうんだよね。
だから、ミツくんは元カノさんに対してガツガツいっちゃダメだよ。手を出そうなんてもっての他」
横で大倉もうんうんと頷く。
だよな?やっぱ、ここは受け身のがいいよな?
咲「ま、大丈夫か。ミツ君イ○ポだから」
「おいっ!」
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作者名:さくら | 作成日時:2015年11月4日 21時