13話 ページ14
再び意識が浮上したとき。金属の上を歩いているようなカツンカツンという音が聞こえた。
「来たな、松田刑事。かぶりものをとれ。」
自分のすぐ前から女性の声がする。
先ほど話していた人と同じ声だ。恐らく彼女がリーダー格なのだろう。
松「…Aの無事を確認させろ。」
「こちらへ来なさい。」
言い終わるより前に、頭には拳銃を向けられた。
松「…わかったよ。じゃあ、聞かせてくれ。こんなことまでして俺を呼びたかった理由を。」
「…手荒なことをして悪かった。」
女はゆっくりと、目的を話し出した。松田とAは口を挟むこともなく、ただ聞いていた。
松「大体の事情はわかった。俺を呼んだのも、爆弾について聞き出すためだろ。」
エ「分かってるなら、話が早い。その爆弾の構造を私たちに教えてもらいたい。」
松「…」
エ「爆弾の特性をつかめば、奴がどこにそれを仕掛けるか事前に予測できる。そうすれば奴を捕まえられるかもしれない。」
松「俺たちに協力する気はねぇのか。」
エ「警察は信用ならない。」
松「…そうか。警視庁前で死んだ外国人…あいつもお前らの仲間か。」
エ「…彼は私の兄、オレグだ。」
松「3年前の事件の現場にいたのもお前の兄だな。」
エ「あぁ。兄はいつも言っていた。松田という刑事にもう一度会いたいと。アイツは我々ができなかったプラーミャの爆弾を止めたんだと。
それで…数ヶ月前、プラーミャのアジトで爆弾の設計図と東京に関係するものが映ったタブレットを手に入れた兄は、あなたに会いに行った。」
松「そうか。」
エ「私の命より大事な家族を殺されたんだ、なんだってやるさ。…話は終わりだ、あなたも彼女が大事なら協力してくれるよな。」
Aの横にいる男が、頭に銃口を向けた。
エ「さっさと描いてもらおう。」
松「………わかった。」
松田は深く息を吐くと差し出されたノートとペンを受け取った。
『やめろ松田っ!!!』
松「っ、A…!」
『私たちは警察官だ…!!こんな、個人的な恨みを晴らすための行為に付き合うわけにはいかないっ!!!』
松田はふっと口角を上げると、手に持っていたノートとペンを床に落とした。
松「Aの言う通りだな…
アイツは俺たちが捕まえて罰を受けさせる、だから警察に任せろってんだ!!」
「なめやがって!!」
外国人の男は松田の頭に銃口を強く押しつけた。
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星空ブリキ - わーしすこんd(これ以上言うと降谷さんに怒られるので言わないどきます) (2022年7月3日 12時) (レス) @page27 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - S丸さん» おけだす! (2022年6月19日 19時) (レス) id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
S丸(プロフ) - みみこさん» ありがとうございます〜!! (2022年6月19日 18時) (レス) id: a42ffbde28 (このIDを非表示/違反報告)
S丸(プロフ) - しゅるさん» こちらこそありがとうございました〜〜!!こんな感じでよろしかったですかね…?? (2022年6月19日 18時) (レス) id: a42ffbde28 (このIDを非表示/違反報告)
みみこ(プロフ) - こういうの大好きです!!シスコン降谷さん最高! (2022年6月19日 17時) (レス) @page27 id: 2d0bd82d4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:S丸 | 作成日時:2022年5月22日 18時