天才鬼殺少女は笑えない【KZ】【KZ×鬼滅】

#言わないで ページ38

彩目線です。


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1人見た事ない男の人が居た。



私は眉を寄せる。



"これはまずい"



その男人は私を呆然と見つめ細かく揺れている。



｢もっもっもしかして"日柱様"｣



その言葉に分かりやすく反応してしまう。



しまったやらかした。



炭治郎達だけだと思って姿を現してしまった。



｢日柱…？｣



炭治郎が無駄にいい顔を歪ませる。



私はスタスタと男の人に近づき耳で囁く。



『このことはお館様には絶対に言わないでください』



男の人の顔はみるみる青くなる。



それもそのはずだ。



私は"消えた存在"だから。



まだ鬼殺隊には戻れない。



だから嘘をつく。



『日柱…？私は甲です』



演じろ純粋な少女を。



私は男の人から1歩下がってニコリと笑う。



上手く笑えたかな？



『立花彩。彩と言ってください』


『貴方の名前は？』



私は横目でちらっと炭治郎と伊之助を見る。


善逸はいない。



｢おっ俺は｣



震えながら男の人が喋る。



うーん罪悪感。



｢村田だ｣



村田さん…か。



｢村田さんっ！宜しくお願いいたします｣



凍りついたような空気に炭治郎の明るい声が響く。



ハハ…元気だなぁ。まるで齋藤さん見たい



｢俺ノ悪口ヲ言ッタナ｣



すみません。



私はクスリと笑う。



今回は炭治郎の純粋さに救われた。



私はスーと右手を差し出す。



『よろしくお願いいたします村田さん』



さぁ楽しい楽しい鬼退治の時間だ。



ーーーー


｢あーぁ今日も任務かぁ｣



金髪に近い髪の色をした少年が呟く。恐ろしい程の美貌を持つ彼は隣に居るこれまた美少年の少年の肩をガシッと叩く。



｢痛った何すんだよ美門っ！｣


｢だって七鬼全然聞いてくれてないんだもん。｣



七鬼と呼ばれた彼は紫色のサラサラのロングヘアーをふさっと揺らし美門を睨んだ。



｢立花に会えないからって八つ当たりするなよ。｣



｢あっバレた？｣



てへっと言うように舌を出す美門を思っいきり睨んだ七鬼はやがてはぁと大きなため息をつく。



｢気持ちは分からないことは無いけどさ。｣



そのため息に釣られるように美門もため息をつく。



2人の顔には影が浮かぶ。



彼らは階級甲。立花彩の同期。



金髪髪の毛の少年の名は"美門翼"。たった2ヶ月で今の段階まで登りつめた天才。



隣の少年は"七鬼忍"彼も翼と実力は五分五分。



2人は当時にため息をついた。

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