69話 ページ25
ノエル「だったらどうすればいいんですの!わたくしがまいた種なら、わたくしがどうにかするしか・・・!わたくしにだって、プライドはありますわ!わたくしの復讐につきあわせておいて『ダメだったから一緒に死んで』とは言えませんわ!」
貴方 「・・・・・・」
ノエルの言葉を聞いて、俺は・・・いや、俺とカロンは・・・わかったことがあった。
カロン「・・・ふん、なるほどな。みえてきたぞ、お前がずっと復讐を急ぎひとり体をはろうとしていた理由が・・・」
貴方 「ああ、今の言葉を聞いて俺もわかった。」
カロン「ノエル、どうやらお前は復讐心を燃え上がらせるあまりひとつ大事なことを忘れているらしい」
ノエル「・・・え?」
カロンは一呼吸おき、こういった
カロン「――その復讐はお前だけのものではない。」
ノエル「・・・!」
貴方 「シビラやバロウズに恨みがあるのは俺もカロンも同じだよ。」
カロン「ああ、だからこそボマーを倒したあの日、正式な契約を交わし・・・私たちは同じ敵を持つ同士、対等な関係となったんだろう。その日から私は、お前の復讐に“つきあわせられてる”などと思ったことはない。」
貴方「俺も同じだよ、ノエル。」
カロン「迷宮ではなんの役にも立たなかった?うぬぼれるな。非力なお前がクソの役にも立たないのは当たり前だ。腕一本生えて、ひとりで強くなった気でいたか?」
貴方 「俺は俺のできることをする。カロンはカロンのできることをする。だから、ノエルはノエルのできることをすればいいよ。」
カロン「ひとりではなく、私たち三人で行動していることを忘れるな。それが私たちの“悪魔の契約”だ。」
ノエル「・・・」
カロン「・・・出入口はふさがれたが、ここはもうかなり海面に近い。息を止めていられるとしたら、何秒だ?」
ノエル「え・・・ろ、60秒くらいかしら・・・」
貴方 「・・・俺も大体そんなかんじだ。」
カロン「・・・じゅうぶんだ。60秒でお前たちをそこの流入口から海面まで連れていってやる。この空間が海水で満ちたその時こそ、流れが止まる時。流入口は外とつながる穴となる。どれかひとつぐらいは、すぐに海に出られる短い水路もあるはずだ。」
貴方 「でも、問題は水路の長さがわからない。ということだよな。」
カロン「ああ・・・」
ノエル「・・・」
カロン「まあいい、私がはやく泳げば済む話だ。これもまた悪魔の・・・」
とカロンの話をさえぎるように
ノエル「・・・正面、右ひとつ目。」
と言った。
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ユキ松(プロフ) - みそさん» そうですね〜wはじめての機械を操作して開いたから、喜んでいるのかもしれませんね!ww (2018年4月28日 7時) (レス) id: e1f37b1211 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - カロン様可愛いですねwカードキーって開いたから喜んでるのかな?子供みたいですね悪魔なのに(笑) (2018年4月27日 23時) (レス) id: f05c3c7162 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ松(プロフ) - みそさん» ですね!そういう人、現実にいて欲しいですw(●´ω`●) (2018年4月18日 22時) (レス) id: e1f37b1211 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - ユキ松さん>> カロンかっこいいですよね紳士的なところもあってああいう人いたら多分一瞬で惚れると思いますw (2018年4月18日 22時) (レス) id: f05c3c7162 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ松(プロフ) - みそさん» そうなんですねwwやっぱり、カロンっていいですよね!ww (2018年4月16日 16時) (レス) id: 87fc953205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ松 | 作成日時:2018年1月23日 22時