26話【ツキ】 ページ27
「あの、つかぬ事をお伺いしますが……僕と似た赤い制服を着て、背中に剣を背負った人を見ませんでしたか？」
身振り手振りで探し人の特徴を伝えるアマツくんは、困ったように眉尻を下げて言った。
わたしも、かなり目立ちそうな特徴のその人をこれまでに見かけたか記憶を振り返るものの、思い当たる節はなかった。
「ううん。見てないなー……誰か探してるの？」
「仕事仲間なんですけど、いつ間のにかはぐれてしまって……」
「つまり迷子ってこと？」
「うぐっ！？」
『迷子』の一言にアマツくんはショックを受けたのか、どこか遠い目になる。
「どこ見てるんだろ？」と視線の先を追っていると、わたしの腰に付けたボールから誰かが飛び出した。
「シャン！」
出てきたのはシャンデラのホオズキだった。
橙の炎を燻らすホオズキは、フヨフヨとアマツくんの頭上を漂い始める。
「このポケモンは……シャンデラ？ヒロさんのポケモンですか？」
「そー。ホオズキっていうんだよ。かわいいよね！」
「シャンシャワシャン！」
機嫌良さそうに鳴いたホオズキは、クルクルとアマツくんの頭上を回転し続けていた。
あれー？ と思いつつも、ホオズキと戯れているアマツくんを見守る。
しばらくして、心なしか顔色悪くなったアマツくんが声を上げた。
「あの……な、なんか力が抜けてきたんですけど……」
「あ、なるほど！それはねーホオズキのヒトモシ時代の癖で、たまに人の生命力吸っちゃう時があるから、そのせいかなー」
「止めさせてください！！」
「うん？ いいけど」
悲鳴のようなアマツくんの懇願にコクリと頷き、ホオズキを回収する。
すると、アマツくんは地面に崩れ落ちた。
「アマツくん、だいじょーぶ？」
「一歩も歩きたくないぐらいには疲れました……」
アマツくんはぐったりと倒れ伏したまま答えた。
これは重症だ……！
「ポケモンセンターいく？」
「できれば……でも、ヒロさんに僕は運べないと思いま」
「じゃあつかまってねー！」
「へ、ちょっ！まっ！？」
焦った様子のアマツくんをヒョイっと抱き上げ、荷物を足元でユラユラ揺れていたホオズキに託す。
アマツくんが歩けないんじゃ、この方法が一番手っ取り早いからね！
「ポケモンセンターにしゅっぱーつ！」
「シャン！」
鼻歌交じりに街を進む。
途中、顔を両手で覆ったアマツくんが何かを呟いていたけど、内容は聞き取れなかった。
続く (更新停止中)
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鯉城@薩長明治維新メンバー推し(プロフ) - 剣ポケとシン･ゴジラ最高＠暖ゴロさん» だな！合流させるか (2016年8月17日 14時) (
レス) id: f0e054b730 (このIDを非表示/違反報告)
剣ポケとシン･ゴジラ最高＠暖ゴロ(プロフ) - ヤイバ｢あ、やっべアマツとはぐれた。エル、お前のサイコパワーで探せないか？…………あ？女といる？……あー、多分道でも聞いたんだろ。そいつを追っかけるぞ。｣……的な？ (2016年8月17日 14時) (レス) id: 4f259d5ac7 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ(プロフ) - 鯉城@薩長明治維新メンバー推しさん» 大分はっちゃけさせてしまって、アマツくんがわりを食ってる気がひしひしとしますが……お話を楽しんでいただけたようなら幸いです(｀･ω･´)ｷﾘｯ （修正依頼はいつでも受けつけます！） (2016年8月17日 13時) (レス) id: bfa9edb363 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@薩長明治維新メンバー推し(プロフ) - ツキさん» わぁぁ！！ありがとうございます！！ (2016年8月17日 13時) (レス) id: f0e054b730 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ(プロフ) - 二話分になりましたが更新しました！アマツくんを登場させましたが、なにか不備があれば遠慮なく言ってくださいm(_ _)m (2016年8月17日 12時) (レス) id: bfa9edb363 (このIDを非表示/違反報告)
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