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思い出11 ページ13

あんず「答えて下さい。
  返答次第では、私は見極めなくてはいけません」

イズナ「………」

多分、あんず先輩は危惧してるんだ…
羽風先輩は何も宿していない人間。
私達は人でなき者と契約してて不老不死になって、
『世界』の『理』から外れた人間。

羽風先輩に問いかける「好き」の意味は分からないけど、
もし「好き」で答えた場合は互いが傷つくと察したのだろう

私達は不老不死だけど、羽風先輩は何時かは死んでしまう。
その想いが伝えられなくなる寂しさ・恐怖・心の傷…
それを理解したのだと思う

羽風「好き、だよ…今も昔も」

あんず「………」

羽風「それに、俺は知ってるからね…
  イズナちゃんが不老不死ってこと…」

イズナ「………」

羽風「イズナちゃんが不老不死ってことは、あんずちゃんもなんでしょ?
  神格化した存在を宿してるってことは、そういうことだし」

あんず「正解です…私も不老不死ですよ。
  私達は、人でなき者と契約して不老不死になる…
  それを私達は分かっていて契約したんです」

羽風「そっか…」

あんず「…羽風先輩…貴方は理解して「好き」と伝えた…
  そう考えていいんですね?
  その答えによる運命が、どんなものかも…」

羽風「分かってるよ。
  でも、たとえ永遠の別れになっても、
  俺はイズナちゃんを想い続けるよ。
  たしかに、俺が死んだらイズナちゃんを一人にしてしまう。
  たとえ同士であるあんずちゃんが居てもね…
  それでも、その寂しさや恐怖を考えないくらいに
  思い出を作って、俺の『死』に囚われずに生きてほしい…
  それが俺の願いだよ」

イズナ「………」

この人は…自分の存在を枷ではなく『思い出』として
覚えていてほしいって、そういうことなの?
自分に『死』が待っていると知っていて、私が寂しく思わない為に…

イズナ「っ…(ギュッ」

羽風「!イズナちゃん…?」

イズナ「………(ギュー」

あんず「なるほど…先輩の気持ちは分かりました。
  貴方の意思は、きっと彼等にも伝わると思います。
  イズナちゃん、羽風先輩と一緒に戻ってレッスンしててくれる?
  私は羽風先輩を連れて行っていいか電話してみるから」

イズナ(コクッ

羽風「じゃあ先に戻ってるね」

あんず「レッスンが終わったら、また10分間の休憩を。
  それを残り2回ですよ」

羽風「はーい」

私達は先輩達の元へ戻った

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設定タグ:あんさんぶるスターズ! , 羽風薫   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ホマレ | 作成日時:2018年9月5日 2時

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