賢い狐にご用心 Ⅱ (ページ13)

今日:24 hit、昨日:20 hit、合計:22,220 hit

犬が四十八匹ページ13

　
　
　
『テストを返却します。一番から…………アーシェングロット君。素晴らしいですね』

「ありがとうございます先生」

『……31番、バイパー君』

「はい」

『いつも通りですね(ﾆｺｯ』

「！…………ありがとうございます」

　
75点

本当にいつも通り、平々凡々な点数だね

『今回のテスト、皆さんとてもよく頑張ったみたいですね。しかし一夜漬けをした生徒も多かったと聞きます。次からは計画的に進めるように』

クラスの大半が80点以上

こんなことは前代未聞だ

先生方が今朝頭を抱えていたのも無理はない

珍しく朝からデイヴィスがトレイン先生と話していて、あとから聞いたところ採点結果がおかしいことを話していたらしい

いや、本当に珍しいんだよ？

デイヴィスは学生時代からトレイン先生がどうも好きではないようだったから

僕は好きだったけれど

……話を戻すと、その事で学園長から話があって

「今年はオクタヴィネルにしてやられました！すっかり油断していましたよ」

って

開口一番に言うものだから、先生方の口からは

「は？」

しか出てこなかった

言葉がいろいろ足りません！

でもその後にしだした話はとても長ったらしかったのでまとめると、

昨年オクタヴィネルがやりだした定期テスト対策ノートの契約が今年は横行したらしい

今日は成績が張り出される日で、その結果を見て阿鼻叫喚し、終いにはイソギンチャクが生えて連れて行かれた生徒がいたとか………

その後始末を僕は学園長に頼まれたわけで

『はぁ………』

「幸せが逃げてしまいますよ」

『！リーチ、君』

「こんにちは先生。何かお悩みですか？」

『君たちのことで少しね』

「なんのことd『分からないとは言わせないよ』ふむ…………では、アズールと直接話されてはいかがでしょう」

『………あぁ、そうさせてもらうよ』

きっと上手く言いくるめられるんだろうな

でも僕は今イライラしてるからね

一筋縄ではいかないよ
　