仔犬が六匹 ページ2
「A、ルイが呼んでいるぞ」
『ルイ?ポムフィオーレまで来たの?』
「急ぎの用らしい。談話室で待たせているから早く来い」
『わかった』
ルイが急ぎ………
相当のことなんだろう
でももう夜の8時を過ぎているのに
『ルイ、待たせたね。どんな用事だい?』
「あぁ、こんな時間にごめん。明日、緊急で寮長会議があって。それを伝えに来たんだ」
『緊急………?あ、もしかしてイグニハイドの件かな』
「多分そうだろうね。2年で寮長を負かす奴がいるなんて、にわかに信じがたい」
『でも本当なんだろう?デマじゃないみたいだし。…………それで、それだけ?』
「?それだけって?」
『いや……別に明日でも良かったんじゃ』
「だってクラスも違うし、明日は同じ授業もない。学園内で君を探し出すのは困難なんだからな」
『なんかごめん…………』
そこへ、デイヴィスが飲み物を持ってきた
「レモネードだが飲むか?」
「蜂蜜入り?」
「！あぁそうか、ハーツラビュルは駄目なんだったn「貰うよ」は?」
『あのねぇ……』
「君ら二人以外誰もいないしいいじゃないか!」
『僕この前君に反省文書かされてる生徒を見かけたけど、その理由は確か………夜8時過ぎに蜂蜜入りのレモネードを飲んだから、だった気が』
「見かけちゃったものはしょうがないだろ!見て見ぬ振りもできないし、前の寮長が厳しすぎて皆ビクビクしてるし。それに反省文書かせたのだって、寮生が僕に気づいて謝ってきたからだからね?僕だってこんなルール嫌だよ!」
「はいはい。わかったから早く飲んで帰れ」
「はーい」
本当にルイの違反癖にも困ったものだ
寮長になっても治らない
寮長になったときのルイには絶望しかなかっただろうなぁ…
というか、明日の放課後に会議か………
『デイヴィス、ごめん』
「会議は仕方ないだろう。別な日に埋め合わせを頼む」
『了解』
「何?なんか約束してたの?」
『マジフトの練習をする予定だったんだ』
「なんだつまんない。レモネードご馳走さま」
「………何を期待したんだ?」
『さ、さぁ……』
ルイ……
君ってやつは……
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作者名：Dオタの極み | 作成日時：2020年10月26日 22時
