仔犬が七匹 ページ3
「デイヴィス、Aを借りるぞ」
「あぁ。疲れる学園長の相手、せいぜい頑張れ」
『一番考えたくないというのに……』
「フィー?僕もいることを忘れないでくれないか」
「！あぁすまない」
「今気づいただろう」
『結局イグニハイドのことだろうね』
「他に問題は起きてないしね」
「私は早く帰って寝たい」
「全く…普通の人間と同じなんだからもっとシャキッとしろ」
ときどきクインは口が悪くなる
それも愛嬌だけど
フィーは茨の谷出身だから妖精だと勘違いされているけど
純血の妖精ではなく人間とのハーフだ
それに人間の血のほうが濃い
妖精の血が混ざっている代償なのか、ただ眠いだけなのか知らないけど
よく眠い眠いと言っている
「仲良く肩並べて歩きやがって」
『レオ。………もしかしてサボった?』
「はぁ?サボってねぇよ。出席はした。授業は聞いてない」
『それ出る意味ある?』
「授業出てテストで点取りゃいいんだろ?」
『まぁそうだけど』
「そこで聞かなきゃ駄目だって言わないのがAらしいよな!」
「うおっ!びっくりさせんなよチェンド」
「そこまで大きい声出してないだろ」
「ﾋﾞｸｯ)急に出てくんな!!」
『相変わらずビビりだねぇレオ。全員集合して良かったよ』
「るせぇ……………あ、そういやA。お前ら進展は?どこまで行った?」
『何が?』
僕がそう言うと
皆が嘘だろみたいな目で見てくる
え?
「何がって………」
「あぁ、レオ。Aにそれは聞いちゃいけないよ。付き合ってないんだから」
「「「はぁ⁉」」」
『な、なに』
「A!デイヴィスと付き合ってるんじゃなかったのか⁉」
「う、嘘だろ?あんなに距離近いしいつも一緒にいるのに」
「……驚いたな。1年のときあんなことがあってまだ付き合ってないのか」
『ちょっとフィー!!』
そのことは墓場まで持って行きたいんだから!!
「へぇ………何したんだよ」
『うっ…………』
こうなるから嫌だったのに
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作者名：Dオタの極み | 作成日時：2020年10月26日 22時
