ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ33)

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２１歳の君。４２ページ33

瞼の向こうに、白い光を感じて目を開けると、

少し空いたカーテンの隙間から、朝日が見えていた。

あのまま…寝てしまったんだ……。

体を起こそうとすると、腕を引かれて、シーツの中に閉じ込められた。

「紫耀くん…起きてたの？」

シーツごと、私を抱きしめたまま、小さくうなづく紫耀くん。

「さっき…目が覚めて、Aの寝顔見てた」

「えっ？やだー」

フフッと笑うと、抱きしめる力が強くなった。

「……ごめんね…」

シーツの擦れる音にかき消されそうなほど、か細い声に、胸が苦しくなる。

シーツの隙間から、腕を出すと、紫耀くんの頭を抱きしめた。ふわりと香る、いつもの匂い。顔に触れる髪が、柔らかくて気持ちいい。

「ううん。いいの…。私も、引っ越すこと言ってなくてごめんね…」

「それは２人のためでしょ？…なんにも悪くないのに、謝らないで」

わかってくれたんだ…。

「ねえ、紫耀くん」

私の腕の中から、紫耀くんが顔を上げた。

「ん？」

「私を信じてね？何年でも、待ってるから」

紫耀くんの両頬を押さえて、目を見つめると、

「…うん」

やっと、紫耀くんの顔が綻んだ。

.

「A、愛してるよ」

何度も耳元で囁かれて、

これから先の、会えない時間の分まで、

何度も何度も、抱き合った。

このまま燃え尽きてしまうんじゃないかと思うほど、熱くなる身体。。

…でも、それでもいい。燃え尽きても、紫耀くんと一緒なら。

愛してるよ、紫耀くん。

迎えに来てね。

絡み合う手を、強く握った。