検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:318,173 hit

21歳の君。43 ページ34

紫耀くんのマンションから引っ越して1ヶ月半。



新しい暮らしにも慣れてきた。





「あれ?安永さん、駅こっちやなかったでしたっけ?」

「引っ越したんだー。だからこっちの駅なの」



相変わらず本屋で働いていて、永瀬くんとも普通に接してる。







「紫耀くん、洗濯物貯めてない?」

「貯めてないよー。できるし!ほんっとにA、お母さんみたいなのやめてー」




紫耀くんとも、毎日のように電話していた。





時の流れとともに、ネット上の関心は、他の芸能人のスキャンダルにうつり、紫耀くんの噂は、治まりつつある。

朝比奈さんは、私がマンションから引っ越したことで、別れた、ということを信じたらしく、映画の共演を認めてくれた。

紫耀くんは、相変わらず、テレビや雑誌に引っ張りだこで、

離れて暮らす以外は、何も変わらない毎日。








.






ただ、


ひとつだけ、気になること。



引っ越してすぐくらいから、体調がおかしい。


常に気分が優れなくて、めまいもあって、、


疲れと、精神的なショックが大きかったのかな…。








優れない体調のまま働いていたけれど、耐えきれず、休憩時間に机に突っ伏してしまった。



「安永さん?大丈夫ですか?」


心配してきてくれたのは、永瀬くん。



「ちょっとドアの外から見えたんで。大丈夫ですか?」


「うん。大丈夫だよ。最近体調が優れなくて、でも、休めば治ると思うから…」


「ほんまっすか?このあいだも体調悪そうやったし、良かったらバイト代わりますよ?」


「あっ、大丈夫大丈夫。永瀬くん、もう終わりでしょ?私、戻るから」



そう言って立ち上がろうとすると、頭がグワンと揺れ、視界がグニャリと曲がる。


「あかん!」


永瀬くんが、体を支えてくれたおかげで転ばずに済んだ。



「ヤバイですって。

帰ってください」


「…でも……」


「店長には言っておきますから。お願いします」




永瀬くんに請われて、強がる体力もなく、早退し、
帰り道、薬を買うためにドラッグストアに行った。



めまいって、なんの薬が効くんだろ…。

他におかしいところあるかな…。

怠い、胃がムカムカする、あとは……







考えながら、店の中を歩いていたら、足が止まる。







目の前にあったのは、妊娠検査薬が並んだ棚。







いつもと違うところ…あった。








……先月、生理…きてない……

21歳の君。44→←21歳の君。42



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (226 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
422人がお気に入り
設定タグ:平野紫耀 , 永瀬廉 , 初恋
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピナパル(プロフ) - くりんさん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2017年6月24日 0時) (レス) id: 13c9717e47 (このIDを非表示/違反報告)
くりん(プロフ) - とても、続きが楽しみです。更新頑張ってください (2017年6月23日 22時) (レス) id: 377230d688 (このIDを非表示/違反報告)
くりん(プロフ) - とても、続きが楽しみです。更新頑張ってください (2017年6月23日 22時) (レス) id: 377230d688 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピナパル | 作成日時:2017年5月22日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。