ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ19)

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２１歳の君。３６ページ19

家に帰ると、すべての緊張が解けて、玄関に座り込んだ。

どうしよう、、、。大変なことになっちゃった、、。

紫耀くん…大丈夫なのかな…

話がしたい…でも…迷惑かな…

鞄から取り出したスマホの画面にうつる自分の顔は、戸惑いと迷いに満ちてる。

すると、スマホの画面が切り替わり、着信画面に。

紫耀くんからだった。

「もしもし！」

「…A？」

いつもより掠れていて、元気のない紫耀くんの声に、涙がこみ上げてしまう。

「連絡…できなくてごめんね」

「ううん！…紫耀くん、大丈夫なの？」

「大丈夫…かな。一応仕事はしてるし。。」

「ご飯は？ちゃんと食べてる？」

「食べてるよ。ははっA、お母さんみたい」

少し笑いながら話すその声に、安心して、涙がこぼれ落ちた。

「だって、、心配なんだもん、、」

「……ごめん。心配かけて。………俺、油断した…」

「……レシートのこと？」

「知ってるんだ…。まさか、、店員にバラされるなんて思わなかった……。

芸能人って、プライバシーないのかよ…」

吐き捨てるように言う様子から、紫耀くんの失望と悲しみが痛いほど伝わってくる。

「…紫耀くんは、なんにも悪くないよ。悪いのは、個人情報晒した店員さんだよ…」

「うん…。

…まだ、家に戻る許可もらえてないからさ、しばらく会えないと思う」

「わかった。私のことは心配しないで。大丈夫だから、紫耀くん、無理しないでね？ちゃんとごはん食べてね？」

「ははっ。本当にお母さんみたいだ。

Aこそ、俺は、、大丈夫だから、心配しすぎないで。」

「うん。ありがとう。紫耀くん」

「じゃあ…これから仕事だから…また電話する」

「わかった。またね」

そう言って、電話を切ろうとしたとき、

「待って！」

聞こえた紫耀くんの声。

「…愛してるよ」

それだけ聞こえて、電話は切れた。

「私も愛してるよ…。」

心を落ち着かせるようにつぶやくと指輪をはめた。

紫耀くん…

どんな気持ちで、この指輪を選んでたんだろう。

サイズも、いつの間にはかったんだろう。

私が寝てる間にはかったのかな。

指輪にポトリと涙が落ちた。

私に指輪さえ買わなければ……

……こうなってしまったのは……全部私のせいだ…