ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ16)

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裏切りページ16

「紫耀、いますぐ事務所にきて」

帰国するなり、高梨さんに事務所に呼び出され行くと、高梨さんと、社長が待っていた。

「紫耀、これはどういうこと？」

厳しい顔つきをした高梨さんに見せられたのは、

SNS上に晒された、クレジットカードのレシート。。

大きく息を飲む。

…Aに渡す指輪を買った時のもの…。

どうして…これが……。

心臓が、飛び出すんじゃないかと思うほど、激しく鼓動しだした。

「これは、紫耀の字よね。

本当に、、エンゲージリングを買ったの？」

「………」

答えが出てこない。なんて答えればいいのか…浮かばない。
思考が止まってる。

「紫耀、本当のことを言いなさい」

固まってる俺に、声をかけたのは、社長。

社長は、高梨さんの表情とは対照的で、少し微笑んでいるように見えた。

その表情に、安らぎを感じて、心臓の鼓動が収まり、停止していた思考を取り戻す。

「………買いました」

俺の言葉に大きなため息を吐く高梨さん。

「……彼女に？」

「…はい」

「……そうなの…。はぁ…」

また、大きなため息をつくと、

「どうして、油断したの…」

高梨さんの小さなつぶやきが聞き取れた。

本当に。。どうして油断してしまったんだろう。

名のあるブランド店だったから、こんな風に個人情報が晒されるはずない、って思ってた。

なのに……まさか…

「マスコミやスポンサーからも次々問い合わせが来てるの。

とりあえず、ノーコメントを貫くけど、、、どうなるか。。

…紫耀、分かってると思うけど、しばらくその彼女とは会わないでおいてね。

マスコミがマンションで張ってるといけないから、しばらくホテルにいてもらうわよ」

「……はい」

拒否できるはずがなかった。

「マスコミとスポンサーはなんとかするとして、、1番の問題は、朝比奈さんよ。

いまはまだネット上のうわさ程度で収まってるけれど、表に出てきたら、少なからず、新しい映画にも影響が出てくるわ。

そうなったときに、朝比奈さんにも迷惑をかけてしまうかもしれない。

彼女は、共演相手のスキャンダルを激しく嫌うの」

高梨さんの言葉に、忘れていた朝比奈さんの言葉を思い出し、背筋が凍りつく。

『せめて、私を裏切らないでね』

朝比奈さんを、、裏切ってしまった、、、、？