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15華目 ページ16

平「桜様、お父様がお呼びです」

「すぐに行くわ」




トド松と十四松からもらった簪とどんぐりを宝箱に入れて、平助の後をついて行く



一際華美な襖の前に正座して中にいる父に声をかける




「桜です」

父「入りなさい」




聞き慣れた低く力強い声に言われた通り襖を開けると、父と見知らぬ男が座っていた




「何か御用でしょうか」

父「大事な話がある、そこに座りなさい」

「はい」




襖を閉め、父に指し示された場所に座る




父「これは極秘の話だ、他言無用だぞ」

「わかりました」

父「桜、お前は聡明で優しい娘だ、身寄りのない者達を引き取って組員にする、その案を出したのはお前だ、素晴らしいと思っている」

「ありがとうございます」

父「お前のおかげで我が組の評判は相当良くなった、主上からも浪人が減り治安が良くなったとお褒めの言葉を頂いている」

「それは…光栄なことですね」

父「うむ」




父が私の言葉に深くうなづく




父「しかし、ここだけの話度重なる外国の貿易や武器の調達、組員の増加で資金が底をつきそうになっている」

「それは…薄々気づいていました」




この組の資金繰りが苦しくなっているという噂は聞きたくなくても耳に入ってくる




父「そこで提案なんだが…」

「なんでしょう」




珍しく口を濁す父に嫌な予感が背筋を駆け巡る



…嫌なことに私のこの予感はほぼ確実に当たる、嫌なことに関してだけさ人一倍勘が敏感だ





父「こちらの方は「黄金屋」の御主人だ」

「こがねや…?」

黄「黄金 敬三と申します、お目にかかれて光栄です桜様、噂に違わぬ美しい方だ」





この人の纏う空気は、あの子達を売っていた商人と同じだ



…胡散臭い、寒気がする





父「この方が…あの6つ子を欲しいと言っていてな」

「は?どういうことですか」

黄「私共の店は、遊郭でして、男娼女娼共に扱っています、こちらの組には世にも珍しい6つ子の男性がいると聞いて、うちの店の男娼にさせていただけないかというお願いに今日は参りました」

「…あの子達を売れ、ということですか」

黄「単刀直入に言えばそうなりますな」




私の言葉に笑顔でうなづく男を見てまた悪寒がする




黄「先ほど廊下で全員とすれ違いましたが皆素晴らしく美しい、彼らを売っていただけるならお金はそちらが望む金額だけ用意いたしま……」




…聞く耳持たない



彼が言葉を言い終わらないうちに私は立ち上がっていた

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kon(プロフ) - やばいこの話めちゃくちゃ好きなんだが…更新まってます!!体には気をつけてください (2021年8月1日 0時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
みのむし - いつまでも更新まってまああああああす! (2019年10月1日 12時) (レス) id: 06e7f83b31 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 初めまして!更新待ってます!お体に気をつけて下さいね(●´ω`●) (2018年12月3日 0時) (レス) id: addea659d8 (このIDを非表示/違反報告)
盆栽(・∀・) - 更新待ってます頑張ってください!後頑張りすぎて体調壊さないでくださいね! (2017年4月5日 17時) (レス) id: 8229e9a1bf (このIDを非表示/違反報告)
つー(プロフ) - いつも更新待ってます。これからも頑張ってください。 (2017年1月6日 13時) (レス) id: b0f4d5d524 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽるて | 作成日時:2016年2月18日 14時

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