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63皿目 ページ13

『失礼します。
トレイ先輩、ハーブティー持ってきました。』


トレイ先輩の部屋に入ると、先輩はベットに腰掛けて本を読んでいた。


トレイ「わざわざ、ありがとな。
それで、リドルたちは犯人探しに向かったのか?」


『え、聞いてたんですか?』


トレイ「いや、リドルがあんなところで足を踏み外す訳が無いし、何かあるんだろうなと思ってな。
ケイトもいつになく神妙な顔をしてたから。」


『すごいですね。当たりです。皆んな犯人探しに向かいました。
でも、私はここに残ってトレイ先輩のお世話をしてって寮長とケイトに言われちゃいました。
この間怪我したばかりだし、危ないからって。


あ、そうそう私がまた怪我をしたらトレイ先輩に怒られるって言われたんですけど、怒らないですよね?』


トレイ「はぁ〜、あいつら、、、。
でも、そうだな。Aにまた怪我をさせたら怒るかもな。」


トレイ先輩は苦笑いをしながらそういった。

私がよくわからないという顔をすると、先輩は私を横に座るように促した。

私が座ると同時に、トレイ先輩は私の頭を抱き寄せで、私はトレイ先輩の肩に頭を預ける形になった。


『へっ?え、ああ、ちょっ、、先輩????』


トレイ「しー。静かに。
ちょっとこのままでもいいか?」


先輩の行動に余計に疑問が生まれたが、私はどうする事もできずに

ただトレイ先輩の腕の中で固まっていた。


先輩の行動は前から気になっている。

なんで、こんなに思わせぶりなことをするんだろう。

なんなら、ケイト先輩よりやり手では?




トレイ「いい匂いだな。」


『へっ??』


トレイ「ハーブティー、なんのブレンドなんだ?」


『あ、ああ。この間栽培したレモングラスとカモミールをブレンドしたんです。
すっきりした味の方がいいかなって。』


トレイ「さすがだな。俺の好みバッチリだ。」


『それは、、よかったです。』








トレイ「なぁ、A。元の世界に今すぐ戻りたいか?」


トレイ先輩からの思いもよらない質問に思考が停止した。


なんで?なんで今その話?


『どうしてですか?』


トレイ「すまない。
実は、あの後、リドルのところに向かったら話している内容を聞いてしまったんだ。」


『・・・盗み聞きなんて、悪い人ですね。


そうですか。聞かれちゃったなら仕方ないですね。』


トレイ「・・・俺はお前の本心を知りたいんだ。
元の世界とこっちの世界。今はどっちにいたいんだ?」

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作者名:みず | 作成日時:2020年7月17日 1時

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