[完結済み]奥手通り越して無表情になりました[ハイキュー] (ページ22)

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二十二球目ページ22

side 谷地さん

「なーなー、谷地さん。影山どこ行ったんだろうー？遅くないか？」

「たぶんね、影山くんはAさんのところに行ってると思うよ」

休みの時間に日向にそう尋ねられた。

先程一悶着あったので、正直名前も出したくない。

しばらく沈黙が続き、私がスポーツドリンクの水筒をシャカシャカと洗う音だけが響いていた。

その時、体育館のドアからその本人が転げるように入ってきた。

「おせーぞ影山！で、タオルどうだったんだ？」

「＿＿＿＿＿嘘だった」

やっぱり。あの人は、Aさんは.....！

「タオルっつーか河野の悪口聞かされただけだった。」

「は？」

「ん？谷地さんどうかしたのか？」

その後は延々と先輩に尋問されている影山くんの話を聞いていた。

呼び出されたロングヘアの女子にいきなり「河野さんとは関わらない方がいいです」とか言われたこと。

その証拠にひどい内容が書かれたメールを見せられたこと。

しかしそれは受信トレイではなく、送信トレイだったことを彼にしては珍しく気がついたこと。

ロングヘアの女子、なぜだろう。とても胸騒ぎがする。

「あのさ、影山くんその子って＿＿＿＿」

「ああ、多分４、５組のやつじゃねぇか？もしかしたらやられるしれないから谷地さんも＿＿＿」

そこまで言われて、ようやく気がついた。

自分はとても大きな勘違いをしていたということに。