番外編・弟とカルマとＧＷ ６ ページ42
徹底的に疾風と会わないようにする事、４日。
やっと疾風達が帰る日が来た。
「A、私は駅まで一緒に行くけど、貴女どうする？」
「留守番してる。お父さん、またね」
「またな。今度は夏休みになると思う」
「分かった」
父にだけお別れをし、リビングに戻ってずっと疾風に占領されていたソファに寝転がった。
あー、やっと帰ってくれた。
次は夏休みかぁ。
どうせこっちが行く事になるんだろうな。
兵庫暑いんだよな〜、夏だから当たり前だけど。
そんな事を考えていると、スマホが鳴った。
「何？お母さん」
『A、今どこ？』
「リビング」
『ああ、じゃあテーブルの辺りに疾風のスマホ無い？忘れちゃったみたいで』
そう言われて目を向けると、確かにテーブルの上に青のケースの疾風のスマホがあった。
「あるよ」
『・・・届けてくれない？』
「やだ」
嫌に決まってる。
即答すると、母が粘った。
『じゃあ、届けてくれたらお小遣い増やしてあげる』
「別にいい」
お金なんて、釣りをすれば何とかなる。
『新しいゲーム、買ってあげる』
「いい」
あいにく、今はゲームで困ってない。
『・・・じゃあ、届けてくれなかったらゲームとスマホ没収』
！？１８０度方向転換しやがった。
「・・・届けさせていただきます」
『よろしい』
舌打ちを１つして、疾風のスマホを掴んで家を出た。
「お母さん、持ってきた」
「え、貴女走って来たの？疲れたでしょう」
「いや？」
最寄り駅だし、そんなに離れてるワケじゃない。
なのにどうしてそんな驚いてんだ。
疾風だってこれくらい出来るぞ。
「ほら疾風、お礼言って」
父にそう言われた疾風は、思いっきり顔を顰めた。
「やだよ。小遣いとスマホが賭かんなきゃ、コイツも持って来てくれなかったんだろ」
「つべこべ言うな。結果的には持って来てやったんだから、感謝しろ」
「お前に言われるとなお謝る気失せる」
「疾風」
父が、静かな声で疾風の名前を呼ぶ。
それだけで、疾風の顔は「ヤベ」と思っているのが丸分かりの表情になった。
私は恐らくニヤニヤしていると思う。
「・・・ありがとな」
疾風にお礼を言われたのなんて、何年ぶりだろう。
結局私は、母と一緒に見送りをする事になってしまった。
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ゆず(プロフ) - アカリさん» ありがとうございます！出来たら、「マネちゃんは暗殺者」にお知らせとして載せますね。 (2018年11月12日 15時) (
レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ - ゆずさん» 判りました！出来たら教えて下さい。更新頑張って下さい (2018年11月12日 11時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - アカリさん» 了解です、作ってみます！ただ、掛け持ちがいくつかあるので、遅くなってしまうかも・・・。 (2018年11月11日 23時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ - ゆずさん» トリップでお願いします！其れで渚が偶々入ったデパートでテロが起こって渚一人で撃退して…みたいな？ (2018年11月11日 13時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 茉莉愛さん» やってみます！ (2018年11月11日 12時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2018年10月12日 21時
