銀ノ魂篇/仮想通貨に気をつけろ ページ31
「あんなバカでもいなくなられると困るんだよ!! 誰がこの状況変えてくれんだよ!! 陸奥さんを送るっていってたけどつないでくれたかな」
「おい」
叫ぶ新八に、そう声がかけられた。
新八が居る港に一隻の船が近づいて来ていて、それに乗る黒いマントで顔を隠した数人の内の1人が言っているのである。
「お前か、例のブツの受取人は」
闇商だ。松平が言っていた、武器を運んでくる闇商。
「い……いや、僕は違うっていうか、あの……」
「はい。殺しから武器密輸、何でもやる万事屋です」
「おいィィィ!!」
「え? 何か間違った事言いました?」
新八とたま子のやり取りに黒マントの男は眉を顰めた。後ろを振り返り、報告する。
「頭、何かモメてますが」
「構わん、さっさとブツ渡して金をぶんどってこい。客が誰だろうがブツを何に使おうが、金さえもらえれば関係ない。それがわしら闇商人ぜよ」
「
思い切り見慣れた顔に新八はシャウトした。
船から運び出される武器を見ながら、新八は深々と溜息をつく。
「何てこった、助けもクソもないよ。まさか陸奥さんまで渦中の人だったなんて」
「2年前色々と大変だったのは、
何でも、崩れゆく天鳥船に巻き込まれ快援隊の船も壊れてしまったのだという。その上坂本が損害を取り戻そうと仮想通貨に残る金をつぎ込み、案の定全て溶けて一文無し。
「これでは隊を維持する事もままならんと、わしらは再び集う事を誓い一旦解散。それぞれのやり方で快援隊再興の資金集めをする事となった」
「どんなやり方!! 再結成どころかそれもう2度と戻ってこれない奴!!」
坂本は陸奥によって売られていたらしい。
「わしは昔とった杵柄もあって、快援隊の有志と、まァ少々グレーな商いをしちゅう」
「いや思いっきり海賊マーク描いてんですけど!! 限りなく闇に近い黒なんですけど!!」
「コブつきの殺し屋になったお前に言われたくない」
「だからそれは……」
「まァ、お互いバカな上司のおかげで苦労しちゅうという事か」
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りら(プロフ) - わざわざお返事ありがとうございます!了解しました!楽しみに待ってます!!! (2021年2月13日 12時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - りらさん» すみません! 1話を書き次第こちらで公開させていただきます。 (2021年2月13日 12時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
りら(プロフ) - 初めまして!主さんの投稿楽しく読ませて頂いています。唐突で申し訳ないのですが、次作の「夏の夜は」のパスワードを教えて頂きたいのですが宜しいでしょうか…? (2021年2月13日 10時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
都 - ゆずさん» 失礼いたしました! (2021年2月2日 16時) (レス) id: 138fff996e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 「月影」でも間違いではないと考え、そのままになっています。 (2021年2月1日 18時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2021年1月21日 18時