銀ノ魂篇/バカ2人 ページ30
桂小太郎がドナルド・ヅランプになってた。そんでもって総理大臣になってた。
終わりである、この国。
『そうかそうか、ヅラがのう。こりゃ前にもまして江戸は面白い街になりそうじゃの』
港を歩きながら、新八は電話の向こうから聞こえた能天気な言葉に青筋を浮かべた。
真面な感想が返ってくるとも思っていなかったが、それにしたって楽観的だ。初対面時から知ってたけど。
「いや、笑い事じゃありませんよ辰馬さん。アナタは宇宙プラついててしょせん他人事だからいいよね、僕らはあの人の作った国で暮らさなきゃいけない上、このままいくと……」
「データに書き加えておきます、新八様は万事屋をやめ殺し屋に転職と」
たま子が言う。「物騒な事言ってんじゃないよ!!」と、電話している事も忘れて新八は叫んだ。
「でもお金は受けとってしまったし、待ち合わせ場所来てしまいましたよね」
「とっ、止めるために来たに決まってんでしょ!!」
桂小太郎は今や総理大臣。つまり、そよ姫の政敵である。
彼が総理大臣になってしまった理由は絶対どこかで小太郎が死ぬと思っていた松平の考えなしな黒縄島での言葉なのだが、松平は小太郎を始末しようとしていた。だって元々テロリストだし。
だが小太郎が殺されるワケが無い。松平は新八に小太郎の暗殺を依頼したのだった。
「辰馬さん、何とかしてくれませんか!! あの
『今はちと取り込み中での』
「仕事ですか」
『新事業を始めて快援隊から離れちゅう。仮想通貨を扱った商いでの、今はエスポワールという船に乗っちゅう』
「いや、じゃあそれに乗ってスグ地球に戻ってきてくださいよ」
『いや、今はその船で大分遠くに連れてこられて、大金を賭けて高所にかけられた鉄骨の上を歩いちゅー』
「破産してんだろーが!!」
どこのカイジだ。
「ビッ○か!! ビッ○でやられたんか!」
『新八くん、何とかしてくれんか。わしを助けられるのはお前しかいない』
「助け求めてんのこっちぃぃぃ!!」
『解った、じゃあわしの方も助けを送るからそっちも助けを送ってくれ。確か陸奥が地球で仕事を、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!』
電話が切れた。
「データに書き加えておきます、快援隊隊長坂本辰馬死亡」
「縁起でもねェ事言うな!! 生きてるさ、きっと生きてるさ!」
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りら(プロフ) - わざわざお返事ありがとうございます!了解しました!楽しみに待ってます!!! (2021年2月13日 12時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - りらさん» すみません! 1話を書き次第こちらで公開させていただきます。 (2021年2月13日 12時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
りら(プロフ) - 初めまして!主さんの投稿楽しく読ませて頂いています。唐突で申し訳ないのですが、次作の「夏の夜は」のパスワードを教えて頂きたいのですが宜しいでしょうか…? (2021年2月13日 10時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
都 - ゆずさん» 失礼いたしました! (2021年2月2日 16時) (レス) id: 138fff996e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 「月影」でも間違いではないと考え、そのままになっています。 (2021年2月1日 18時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2021年1月21日 18時