銀ノ魂篇/一等星の焼滅 ページ17
銀時、新八、神楽が同時に虚へ攻撃しようとしたその時、それまで定春によって抑えられていた龍脈が光の柱となって辺りの龍穴から一斉に噴き出した。
彼等が動きを止め目を瞠るのは、虚の再生力が戻ってしまうからだけではない。それまで龍脈を抑えていた定春が力尽きた事を示しているからだ。
「終わりです。
虚が告げれば、万事屋は同時に彼へ攻撃をする。
彼の言葉を否定する様に。信じないとでも言う様に。
「皮肉なものですね」
だが虚は、落ち着いた声で言う。彼の傷からは煙が上がり、既に再生が始まっていた。
「ほんの数秒早ければ私を終わらせられた希望の剣が、たった数秒でまた新しい私を生む絶望の剣になってしまった」
飛びかかってきた新八を縦に斬り、神楽に横に剣を振り、最後に銀時の腹に深々と刀を刺す。
「無数の生と死をくり返し、これで一体何人目の私か。だが、それも最後です」
銀時から刀を抜くと、蹴って彼を地面に倒す。血が噴き出た。
「私が最後の虚。そしてあなたが、虚が最後に斬った男です」
それから虚は、「やれやれ」と1人呟いた。
まだ立っている者は何人も居るが、恐怖で誰も動けない。
「思った以上に手こずりましたね。私も皆さんを無理矢理終わらせる事に少々抵抗がありましてね。許しを得られないのは解っています。だが、諦め、受け入れさせる事ぐらいはできるでしょう。最後まで抗い続けていた彼も、ようやく私を受け入れる気になってくれたようです。この
虚は自分の顔に手をかざす。下から上へと動かして、また見えた彼の顔は全くの無傷に戻っていた。
「これで、満場一致で終わりを迎えられますね」
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りら(プロフ) - わざわざお返事ありがとうございます!了解しました!楽しみに待ってます!!! (2021年2月13日 12時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - りらさん» すみません! 1話を書き次第こちらで公開させていただきます。 (2021年2月13日 12時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
りら(プロフ) - 初めまして!主さんの投稿楽しく読ませて頂いています。唐突で申し訳ないのですが、次作の「夏の夜は」のパスワードを教えて頂きたいのですが宜しいでしょうか…? (2021年2月13日 10時) (レス) id: da907c3bf1 (このIDを非表示/違反報告)
都 - ゆずさん» 失礼いたしました! (2021年2月2日 16時) (レス) id: 138fff996e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 「月影」でも間違いではないと考え、そのままになっています。 (2021年2月1日 18時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2021年1月21日 18時