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バラガキ篇/可燃ゴミ ページ9

その翌日の事である。




「A、俺見廻組に旦那の釈放手続き行くんだけど、てめェも来るか」


「やめとく。トシと鉄が逮捕の手続きしてるの、私止めずに見てたから」


「何で」


「1回逮捕されれば懲りるかな〜って」


「手遅れだろィ」




そんな会話をして総悟と別れてから、私は副長室の障子を開けた。


……そしたら、トシの他に少女漫画ばりのお目々くりくりなベビーフェイスが居た。




「…………誰」


「佐々木鉄之助ですよ、吉田さん」




…………は?


トシをバッと見ても、何も言わない。


え? マジで?




「別人じゃん。え、サングラス外しただけでこんなに変わるの? おもしろ。でも何で髭まで無くなってんだよ」


「興味津々か」




この感じなら、前みたいに苛々しなくて済みそうだ。


人って変わるもんだねぇ……。




「そういえば吉田さん、俺に剣術の稽古をつけてください! 副長に聞きました、吉田さんは真選組でも屈指の人斬りだと」


「ねぇトシ、何言ってくれちゃってんの? 何屈指の人斬りって。殺人鬼みたいじゃん。そこは屈指の剣術の使い手で良いじゃん」


「事実だろ」


「総悟程じゃないし!」




はぁ、と溜息をつきながら、私は鉄を見た。


生半可な覚悟でないのは、目を見れば分かる。本気だ。




「私教えるの得意じゃないから、手合わせなら相手になってあげる。基礎はトシに教わりな」


「はい! お願いします、副長!」


「結局俺に投げんのかよ!!」


「あと鉄、苗字じゃなくて名前で呼んで。あんま慣れない」


「はい、Aさん!」




ゴミはゴミでも、不燃ゴミじゃなく可燃ゴミだったか。

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ゆず(プロフ) - りさん» ありがとうございます! バラガキ篇大好きなので、ドンドン更新していけたらと思います。全力で頑張ります! (2020年4月23日 19時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!!これからも頑張ってください全力で応援してます!! (2020年4月23日 19時) (レス) id: e466fb159c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2020年4月23日 12時

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